研究課題/領域番号 |
21K20166
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
中村 文香 龍谷大学, 経済学部, 講師 (00906852)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | マッチング / インセンティブ / 因果推論 / 転職 / 転職市場 |
研究開始時の研究の概要 |
この研究では、転職エージェントが転職市場で果たす役割に注目し、大きく2つの分析を行う。 ・転職エージェントと求職者のマッチングが転職確率に与える影響の分析 ・転職エージェントのインセンティブが転職確率に与える影響の分析 1つ目の分析では、この企業を通じた転職確率に、エージェントと求職者のマッチ特有の固定効果が果たす影響を、エージェントや地域に固有な効果と識別し推定する。 2つ目の分析では、毎月設けられている営業締切日と、人事考査で評価される営業目標達成率が非線形的であることを利用し、締切前後での転職確率、及びエージェントの仕事量の変化を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、転職エージェントが転職市場で果たす役割を明らかにすることを目的としている。具体的には、先行研究ではほとんど注目されていない、転職エージェントの担当者と求職者のマッチングに注目することで、マッチングが転職エージェントを通じた転職において果たす役割、ひいては転職支援における効率的な人材配置に関する示唆が得られることを期待している。また、外生的な営業締切日と、非線形な雇用契約が生む目標達成のインセンティブを利用し、締切前後での転職確率、及びエージェントの仕事量の変化も明らかにする。 本研究には、申請者が企業と交渉し、独自に入手した営業データを用いる。2022年度は、昨年度までに整理されたデータをもとに推定を行った。 具体的には、月末の営業締切日前後で受注件数に差が生じることを明らかにした。受注件数は、すなわち転職が成功したことを示す。月初から営業締切日までは受注件数が増加していき、営業締切日を過ぎた途端に受注件数は一旦落ち込んだあと、営業締切日にかけて再び増加していく、という傾向が見られた。 このことは、マルチタスクを抱えるエージェントはすべてのタスク量が毎日平均的になるように調整しているのではなく、締切があることで日々のタスク量に偏りが生じていることを示す。目標達成というインセンティブと締切を与えることが、生産を非効率にしているという可能性が示唆された。ただし、この分析ではエージェントや求職者の属性を考慮しておらず、データの構造上回帰不連続デザインにおける検定ができないという問題があるため、今後の分析において、最適な推定方法を再考する必要がある。
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