研究課題/領域番号 |
21K20189
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 立教大学 (2022) 名古屋大学 (2021) |
研究代表者 |
池田 岳大 立教大学, 社会情報教育研究センター, 助教 (90909996)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 性別職域分離 / キャリア / STEM専門職 / 女性のキャリア / ジェンダー / 大学の専攻分野 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はSTEM専門職のキャリア初期段階におけるキャリア展望のジェンダー差の様相を明らかにする。先行研究によれば、STEM領域は業績主義的で、教育段階で得られたスキルとキャリア形成で必要なスキルの結びつきが強く、特に理数系科目の能力に秀でた女性が教育段階において選抜される。しかし、STEM専門職では男性優位な昇進・昇給構造が形成されており、業績主義的な選抜を通過してきた女性に見合う外的報酬が用意されていないことでミスマッチが生じ、女性はキャリア展望に対してネガティブな反応を示す、と考えられる。今回、キャリアの初期段階にいる労働者への独自調査を実施し、この仮説を実証的に検討していく。
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研究成果の概要 |
本研究では、大学生、および若年労働者へのweb調査を実施することで、STEM専門職で働く労働者のキャリア志向とSTEM専門職に対する職業イメージについての検討を行うことを目指した。これまでの性別職域分離構造研究で注目されてきた男性職、女性職に関する賃金・報酬構造に代表される物質的評価を検討するだけでなく、職業イメージなどの象徴的評価の検討によって、性別職域分離構造が維持されるメカニズムを明らかにすることを目指した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、特に性別職域分離が生じるメカニズムやその帰結を考える研究として重要な知見を与えることに意義を見出す。これまでの性別職域分離研究では、とりわけその構造的趨勢を捉えるような研究、あるいは賃金や報酬などの物質的評価を検討することで、男性職、女性職における諸格差を捉える研究の蓄積がある。一方で、男性職、女性職に関する職業イメージなどの象徴的評価を捉えるような視点の研究は少なく、意識の性差がその後のキャリア形成とどう関連するのか、という点を検討したことが本研究の大きな特徴であるといえる。
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