研究課題/領域番号 |
21K20191
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
木村 夏実 福島県立医科大学, 保健科学部, 助教 (30910153)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 認知症 / 高齢者 / 集団活動 / コミュニケーション / BPSD / 認知症ケア / 介護負担 / ケア |
研究開始時の研究の概要 |
臨床現場では,主疾患だけでなく認知症へのケアも求められている.しかし,認知症者特有の行動・心理症状(BPSD)のケアに困難感を抱くスタッフも多い.特に本人とのコミュニケーションに苦慮を示している. そこで申請者は,認知症高齢者の生活歴や興味を引き出すコミュニケーションtoolとして色カルタを用いることで参加者の人生を理解することが可能となり、ケアの仕方に工夫や幅が生まれると考えた.このtoolは,認知機能の低下した入院高齢者のコミュニケーションを促進させ社会的交流やBPSD,介護負担の改善に役立つことが示唆されている.本研究では,認知症ケアに携わるすべての人が使用できる実践マニュアルを開発する.
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研究実績の概要 |
日本の超高齢化社会に伴い,認知症を合併した入院患者は急増傾向にあることから,臨床現場では,主疾患だけでなく認知症へのケアも求められている.しかし,認知症者特有の行動・心理症状(BPSD)のケアに困難感を抱くスタッフは少なくない.特に本人の生活歴や趣味・興味,思いを理解できないといったコミュニケーションに苦慮を示している.これまで認知症高齢者の生活歴や興味を引き出すコミュニケーションtoolとして色カルタを試行し,認知症者のコミュニケーションを促進させ,BPSDの低減,介護負担の改善に役立つことを明らかにした.本研究の目的は,これらの成果を発展させ,体系的なプログラムの構築および実践マニュアルを開発することである. はじめに,色カルタの使用経験のあるものをメンバーとした検討委員会による暫定版実施マニュアルの検討を行うための資料として,これまでに撮りためた色カルタを活用した実施場面の様子の動画分析を進めた.参加者同士の交流の特徴について単グループで分析を行った結果,〔3の局面〕と<9つの特徴>が明らかとなった.そこで本年度は,同様に複数のグループで分析した結果,参加者同士の交流には〔5の局面〕と<32の特徴>があることが明らかにし,学会で報告した.今後は,本結果を踏まえ検討委員会に向けた資料作成ならびに検討委員会での協議を併せて暫定版実施マニュアルの作成を進めていく.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
検討委員会の開催に向けた資料として進めているビデオデータの分析が想像以上の時間を要し,進捗状況が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
検討委員会を開催するための資料を作成したのち,ビデオ会議システムを用いてオンライン検討委員会を進め,暫定版実施マニュアルを作成する予定である. 介入研究による効果検証については,協力施設におけるデータ収集の配慮・自粛は継続する可能性が高い.そのため,検討委員会での協議を重ねると共にビデオデータを基に暫定版実施マニュアルの修正を進め完成版の作成を目指していく.
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