研究課題/領域番号 |
21K20230
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
野村 駿 秋田大学, 教職課程・キャリア支援センター, 助教 (30908950)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 夢追い / バンドマン / ライフコース形成 / セカンドキャリア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,「音楽で成功する」といった夢を掲げて活動するバンドマンを事例に,夢の実現や断念に至るプロセスとそこでの問題経験,および夢追い後のセカンドキャリアについて明らかにする。国内外の文献レビューを通して「若者の夢追い」を論じる素地を整えるとともに,バンドマンを対象としたインタビュー調査を実施し,次の3つのリサーチクエスチョンに取り組む。①バンドマンはいかにして夢を実現するのか。②バンドマンはいかにして夢を断念し,いかなるセカンドキャリアへと至るのか。③バンドマンは,夢を実現・断念する中でいかなる問題に直面しているのか。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、「音楽で成功する」といった夢を掲げて活動するバンドマンを事例に、夢の実現や断念に至るプロセスとそこでの問題経験、および夢追い後のセカンドキャリアについて明らかにすることである。 2022年度は、バンドマンを対象としたインタビュー調査(継続・新規)を計画していた。調査の進展はあった。 まず、継続調査は3名に対して実施できた。特に、新型コロナウィルス感染拡大とライブハウスへのバッシングが強まる中で活動機会を得られずに潜在化するケースが確認できた。そうした状況において、どのように夢を追い続けていたのかがインタビューでの焦点となった。次に、新規調査は4名に対して実施できた。筆者の設定した夢追いの選択・維持・帰結の枠組みにしたがって、これまでの音楽歴から現在の活動状況、将来展望などを幅広く聞き取るとともに、こちらでも新型コロナウィルス感染拡大下での活動内容が重点項目となった。 以上の調査から浮かび上がったのは、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて、夢を追い続けることが困難になり、実際に夢を諦めるバンドマンが数多く存在していた点である。自身の経験として語る者もおり、かつかれらの周りにはより多く確認された。しかし同時に、コロナ対策が進む中で、これまでとは異なる活動方針をたてて夢を追い続ける者や、この間に新たに夢を追い始めた者なども見られ、新たな機運として指摘できる。 ただし、継続調査・新規調査ともに、当初計画していた規模での実施はできなかった。新たな機運の実態を明らかにすることと併せて、夢追いがいったいどこに向かうのかという点についてさらなる検討が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度も、継続および新規のインタビュー調査をある程度実施できたが、その数は当初の計画に比して十分とはいえない。特に、出張期間が限られることもあって、その間に調整がつかないと、調査の遂行が困難になるケースが重なった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、バンドマンへのインタビュー調査を行っていきたい。①すでにインタビューをした者たちへの継続調査、②以前より知り合いだがインタビューができていなかった者たちへの新規調査、③本研究課題の調査期間中に出会った者たちへの新規調査、の3つを同時並行で進めていく必要がある。
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