研究課題/領域番号 |
21K20261
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
堀川 修平 埼玉大学, 教育学部, その他 (80912815)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | クィア・ペダゴジー / 性教育実践史 / 性の多様性 / LGBTQ / ジェンダー / セクシュアリティ / 教師教育 / クィアペダゴジー / 性教育実践 / 性教育史 / ライフヒストリー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本におけるクィアペダゴジーがどのように展開され、そこで教師はどのような課題意識を持ち、権力性を問い直そうとしてきたのか。そして、どのような課題を今日に残しているのか明らかにし、ジェンダー・セクシュアリティに関わる教育実践の“アクセルとブレーキ”を提示することで、ジェンダー・セクシュアリティ平等な社会を構築するためのクィアペダゴジー開発に関わる指針を提案することを目指すものである。
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研究成果の概要 |
日本におけるクィアペダゴジーの歴史の整理をふまえて、クィアペダゴジーに取り組んだ教師たちのねらい、実践の到達点を考察した。 日本では、1980年代後半にはクィアペダゴジーが始められている。それは、科学と人権を基盤においた性教育実践に取り組む“人間と性”教育研究協議会(通称:性教協)に所属した教師たちによって行われていた。かれらは当事者団体と関わる中で、子どもたちの中にも性的マイノリティがいることに気付き、それが実践の動機として存在していた。2000年代初頭まで実践が蓄積されていることが確認できた一方で、ジェンダー・バッシング、性教育バッシングによって実践の継続が困難になったことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ジェンダー・セクシュアリティといった〈性〉に関わる権力性を問い直す教育実践であるクィアペダゴジーは、日本において性教育実践を担った教師によって開発されてきたものの、それらの事実は、十分に考察されてこなかった。 本研究によって、性的マイノリティ当事者の子どもが学校に存在していることに気付いている教師の存在が確認できた一方で、実践が教師個々人の力量に委ねられている側面が強いことも明らかとなった。このような状況の考察を通して、教員を目指す学生たちが所属する教員養成課程のある大学において、ジェンダー・セクシュアリティ論、性教育学の必修化が重要であると指摘出来たことが本研究の学術的・社会的意義である。
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