研究課題/領域番号 |
21K20265
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
粕谷 圭佑 奈良教育大学, 学校教育講座, 准教授 (80908492)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 幼稚園 / 相互行為 / エスノメソドロジー / 社会化 / 小学校 / 社会学 |
研究開始時の研究の概要 |
子どもが幼稚園に参入し「園児になる」ことと、小学校に参入し「児童になる」ことの違いはどこにあるのか。「園児」「児童」がそれぞれ集団のなかの1人として扱われる存在である以上、両者の違いは集団の組織化の違いに依存している。それでは、幼稚園と小学校では集団の作られ方にどのような共通点と違いがあるのか。この点を明らかにすべく、本研究は子どもの集団参入に際して行われる幼稚園と小学校の相互行為上の共通点と差異を明らかにすることを目的として〈メイン研究A〉幼稚園入園時と小学校入学時の比較分析、〈サブ研究B〉幼稚園卒園から小学校入学までの追跡調査、〈サブ研究C〉教員の認識の比較分析、に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究は、子どもの集団参入に際して行われる幼稚園と小学校の相互行為上の共通点と差異を明らかにすることを目的とし、幼稚園入園時と小学校入学時の比較分析、幼稚園卒園から小学校入学までの追跡調査、教員の認識の比較分析に取り組んだ。このうち、基礎作業として、幼稚園入園時の相互行為分析を積み重ね、今後の幼稚園、小学校との比較分析のための基礎的な知見を得ることができた。また、多様な小学校教員への参与観察およびインタビュー調査を実施し、多様化する学校教育の現在と、教職に対する教師の認識に対する知見を得るとともに、論文・編著刊行など確かな成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題を通して得られた知見は、幼稚園における集団教育を成立させる際の集団編成の技法を、エスノメソドロジーの方法的立場から明らかにしたものであり、今後の小学校との比較分析をより確実に行うことを可能にするものであると考えられる。また、多様な小学校(オープンクラス、離島の少人数校)の参与観察および一般公立小学校での教員の聞き取り調査からは、それぞれの学校が持つ理念とそれに対する実践の関係を問い直すことが可能となり、理念レベルで語られることが多い学校教育言説への問題提起につながる点で意義がある。
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