研究課題/領域番号 |
21K20277
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 大和大学 |
研究代表者 |
光永 文彦 大和大学, 情報学部, 准教授 (80911205)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 数学的活動 / 統計的推測 / 教材開発 / 確率・統計 / 仮説検定の考え方 / 統計的な推測 / 偶然の捉え方 / 信頼区間 / 主体的・対話的で深い学び / データの分析 / 仮説検定 / 教材評価 / 統計教育 / 確率分布 |
研究開始時の研究の概要 |
生徒が「推測すること」を感得するために,教師は ・どのように観察・実験や問題解決的な学習活動を構造化し ・どのように各学習活動における生徒の学習を可視化し ・どのように生徒の主体的・対話的で深い学びの評価を行うべきか を明らかにする。 特に,高等学校 数学B「統計的な推測」の単元において,一意に解けない問題についてのアプローチとして「推測すること」を中心に据えた主体的・対話的で深い学びの授業を設計し,生徒たちの活動や学習状況・進捗を可視化するシステムを構築,授業実践を通してその効果を測定する。また,分析結果から得られた知見を整理し,生徒をさらに深い学びへと導く評価のあり方について検討し,実際に構築する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,生徒が「推測すること」を感得するために,教師は (1) どのように観察・実験や問題解決的な学習活動を構造化し (2) どのように各学習活動における生徒の学習を可視化し (3) どのように生徒の主体的・対話的で深い学びの評価を行うべきか を明らかにすることにある。 令和5(2023)年度の研究活動では,(1)に関して令和4(2022)年度末に行った「推測すること」を促すことを目指して開発した高等学校数学Ⅰ「データの分析」「仮説検定の考え方」の導入教材の授業実践について,結果の分析と評価を検討した。そして,授業実践を通じて得た「確率の文脈における偶然の捉え方」に着目し,生徒の学習活動を踏まえた授業デザインの再構築をすることができた。また,令和3(2021)年度に実施した数学B「確率分布」の単元「統計的な推測」の授業実践データの分析を通じて完成させた生徒の学びのルーブリックを踏まえて,その内容に関する論文化を進めた。(2)に関しては,令和3(2021)年度のコロナ禍でのグループワークで Google Chat を使用してグループワークでの発話内容を分析し,生徒の学習活動や学習状況や進捗を可視化を進めた。さらに,(3)に関しては,高等学校学習指導要領解説(文部科学省 2018)を基にして,(1)と(2)で得たデータを評価するルーブリックとともに,30年前に「仮説検定」を取り扱っていた教科書である高等学校数学科「確率・統計」の分析を進め,当時の授業実践との比較を通して,具体的な評価の検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りに進んでおり,順調に進展している。 具体的には,令和3(2021)年度に実施した生徒が「推測すること」を感得することを目指した授業実践の8クラス分のデータ化が進み,得られたデータの分析から得た知見の論文化が進んでいる。また,令和4(2022)年度に開発した単元「仮説検定の考え方」の授業教材を用いた実践を結果の分析を進めることができた。令和6(2024)年度はここまでの研究の論文化を進めていく。
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今後の研究の推進方策 |
令和6(2024)年度も,令和4(2022)年度末に新しく開発した授業教材を用いて実施した数学I「仮説検定の考え方」の実践データの分析を進め,生徒の学習活動の特徴を定義して,統計教育における生徒の主体的・対話的で深い学びの評価についてまとめいき,令和3(2021)年度に実施した数学B「統計的な推測」の授業実践で得たデータの分析結果の知見とともに国内外の論文誌への投稿する。
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