研究課題/領域番号 |
21K20278
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 九州看護福祉大学 |
研究代表者 |
桑嶋 晋平 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 講師 (20909254)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 和辻哲郎 / 勝部真長 / 下程勇吉 / 道徳教育 / 道徳の時間 / 内容項目 / 道徳的価値の体系 / まことの倫理 / 道徳科 / 戦後教育学 / 修身科 / 道徳教育史 / 間柄 / 倫理学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、和辻哲郎とその学派が、戦後日本の道徳教育の思想・政策・実践に及ぼした影響を明らかにすることで、戦後日本の道徳教育の思想・政策・実践を立体的に把握するとともに、「間柄の倫理」の可能性と限界の検討を通して、現代の道徳教育の理論と方法の構築を目指す。そのために、本研究では、文献の読解・分析をとおして、和辻とその学派の倫理学および道徳教育をめぐる思想の内実を明らかにすること、和辻とその学派が、戦後日本の道徳教育の政策にいかなる影響を及ぼしたのかを分析すること、和辻とその学派が、道徳教育実践にいかなる影響を及ぼしたのかを明らかにすること、以上の3つの課題にとりくむ。
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研究成果の概要 |
本研究課題の目的は、和辻哲郎とその学派が、戦後日本の道徳教育の思想・政策・実践におよぼした影響を明らかにすることである。本研究課題の遂行によって、以下のことがあきらかにされた。第一に、和辻哲郎の思想が、勝部真長らその影響下にある論者によって、特設道徳において具体化されていったことである。第二に、勝部が特設道徳を推進するにあたって、和辻の倫理学や徳の体系をめぐる思想を基盤としていたことである。第三に、和辻が論じた「まこと」という伝統的な思考が、戦後の道徳教育論においても展開されていたことである。以上のことは、戦後の道徳教育の展開を歴史的にたどるうえでの重要な手がかりとなるものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の学術的意義や社会的意義は、次の点に認められる。第一に、戦後日本の道徳教育において和辻とその学派が与えた影響のおおきさをあきらかにしたことで、道徳教育を歴史的にとらえる視座が得られたことである。第二に、内容項目が勝部らの思想に基づいて形作られたことをあきらかにしたことで、今日内容項目を再考するための糸口となることである。
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