研究課題/領域番号 |
21K20286
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
齊田 和哉 広島大学, 医系科学研究科(保), 助教 (30911565)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ケモブレイン / ケモフォグ / ブレインフォグ / 化学療法 / 高次脳機能 / NIRS / CRCI / CRCD / 抗がん剤 / 神経心理学的評価 / 高次脳機能評価 / 脳活動 / 悪性腫瘍 / 脳皮質活動 / CICI / 患者報告型アウトカム / 認知 / がん |
研究開始時の研究の概要 |
がん患者の化学療法に関連した認知機能障害(ケモブレイン)は社会生活への影響が多様で顕在化されにくく,標準的な認知機能評価のみで実態を捉えることが難しいと考えられている. 本研究では,ケモブレインの症状を認知機能評価に加え,脳活動計測法を用いて縦断的に調査していく. この研究により,ケモブレインに至る神経認知と脳活動変化の過程を解明し, 新しい予測指標の確立やがん患者の認知リハビリテーション支援につなげる.
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研究成果の概要 |
がん関連の認知機能障害、特にがん化学療法に伴うケモブレインが報告されているが、治療前から生じる場合があり、コンセンサスの得られた評価方法が確立していない。本研究では、文献レビューを通して国際的汎用性があり、国内で使用可能なケモブレイン評価ツールを見出した。さらに、臨床使用可能なポータブル型脳活動測定機器の安全性と測定プロトコルを確立した。その成果を基に、大学病院との共同研究にて、消化管がんの化学療法前後の認知機能を調査する縦断研究に取り組むことができた。得られた結果として、消化管がんの化学療法開始前の時点では、健常対照群に比して認知機能評価および脳活動評価では差を認めないことが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ケモブレインおよびCRCIの実態を捉えるために、従来の主観的かつ客観的評価のみならず脳活動評価の観点から多角的評価を用いた研究プロトコルを確立した。また、諸外国に比して本邦からのCRCIの報告は乏しく、乳がん以外の報告数が少ないことがレビュー研究から示されたが、国内の消化管がんを対象とした認知機能障害に関する前向き試験を施行している点で独創的かつ発展性を有しており、学術的・社会的意義を有する。
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