研究課題/領域番号 |
21K20298
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
胡 安チイ 茨城大学, 全学教育機構, 助教 (00909731)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 仮想接触 / 代理接触 / 接触仮説 / 偏見 / 対外集団態度 / コミュニケーション不安 / 異文化コミュニケーション / 異文化間接触 / 集団間接触 / 外集団 / 接触理論 / 対外集団不安 / 国際化 |
研究開始時の研究の概要 |
国際化が進む中,日本でも諸外国との交流が増えている。一方で,日本に在留する外国人の3人に1人は「外国人であることを理由に差別的なことを経験したことがある」という報告もある。外国人に対する偏見・差別の軽減,相互理解の醸成による,日本人と外国人が共存・共生していくための国際化基盤の構築が急務である。本研究では,心理学的理論と手法を用い,日本特有の文化背景に適した仮想接触アプローチを開発し,日本人の外国人に対する態度変容へ与える影響とその効果を分析する。また,実社会での実践応用可能な仮想接触アプローチを確立する。異文化間の衝突を緩和し,より健全な共生社会の構築にも大きく貢献できると期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では,仮想接触アプローチが日本人の外集団に対する偏見の軽減および対外集団態度の改善に有用であり,その効果は実験室外でも持続することを示した。また,直接接触を経験する際においても,外集団に対する接触不安を軽減し,異文化コミュニケーション能力を向上させることが示唆された。さらに,仮想接触シナリオを応用して開発した代理接触アプローチは, 社会的学習を通して外集団とのコミュニケーション不安を解消し, 友好的な集団間接触行動を学習させることができることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は仮想接触アプローチが日本人の持つ対外集団態度改善,接触意欲の向上などにつながることを示した。また,国際教育現場での応用可能性について模索し,友好的な直接接触の促しにつながることを示唆した。さらに,仮想接触アプローチを行動レベルに影響を及ぼす形に発展させるため,代理接触アプローチとして応用・開発し,その効果についても明らかにした。本研究で得られた知見は,国際化促進のみならず,より健全な多文化共生社会の構築にも大きく貢献できることが期待される。
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