研究課題/領域番号 |
21K20326
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0201:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
森 隆大 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 助教 (80909911)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Dirichlet形式 / Sobolev不等式 / intersection measure / Katoクラス測度 / random interlacement / ディリクレ形式 / ソボレフ埋蔵定理 / オーリッチ空間 / 確率過程 |
研究開始時の研究の概要 |
Dirichlet形式とはエネルギー積分を表す2次形式とその定義域の組のことであり, それはHilbert空間となることから単にDirichlet空間とも呼ばれる. 実函数論的対象であるDirichlet空間は, 確率論的対象であるMarkov過程と対応することが知られており, 特に, Dirichlet空間のSobolev型の埋蔵定理と確率過程の(有限回の)多重点との関係が本研究者により近年調べられている. 本研究では, 2次元Brown運動を例に見られる確率過程の無限回の多重点と, Dirichlet空間のSobolev-Orlicz型の埋蔵定理との関係を考察する.
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研究成果の概要 |
最も基本的な確率過程のひとつであるBrown運動 (BM) の性質に軌跡の交差現象がある. これは, 単一のBMには複数回到達する点(自己交差)がある性質, または, 複数の独立なBMを走らせたとき全ての軌跡が交わる点(相互交差)がある性質のことである. 本研究では, 交差の性質を調べるために, 確率論的対象であるBMと対応する関数解析的対象のDirichlet空間の考察を行った.特に, 2次元BMに対する無限回の交差の性質をDirichlet形式の理論から明らかにすることを試みた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ブラウン運動は花粉内の微粒子の運動のモデルとして提唱され, 物理学に留まらず株価の変動と言った経済学等にも応用されている. ブラウン運動の軌跡を一本の紐とみなすことでランダムポリマーへの応用が考えられ, ブラウン運動の軌跡の交差現象は高分子の屈曲性に相当する. 本研究はその数学的基礎づけを行っているという点で社会的意義がある.
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