研究課題/領域番号 |
21K20329
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0201:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
前原 悠究 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 学術研究員 (80905729)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 高次圏 / (∞,n)圏 / 圏論 / 高次圏論 / ホモトピー論 |
研究開始時の研究の概要 |
圏論は代数を抽象化して捉えることを可能にする分野であるが, より一般にこの抽象化をn回繰り返した視点をn圏論と呼ぶ. 本研究はn圏論のホモトピー論的拡張である(∞,n)圏論の理解を深めることを目的とする. より具体的には, (∞,n)圏論の中で現在扱われているGrayテンソルや形式的モナド理論といった概念が, 対応するn圏論的なものを適切な意味で拡張していることの証明を目指す.
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研究成果の概要 |
圏論は「数学的対象Xの代数的理解は、Xと他の対象Yとの関係性を調べることで得られる」という考え方をベースにする数学の分野です。代数的な理解だけでなく、Xの幾何的理解も得たい場合は「XとYの関係性」だけでなく「XとYの関係性同士の関係性」等の高次元な関係性についても考える必要があり、こういった圏論を特に高次圏論と呼びます。次元が増える分、どうしても高次圏論は煩雑になりがちですが、本研究では「どのようにしたら高次圏論における計算を簡単にできるか」についての理解を深めました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は高次圏論と呼ばれる分野の基礎となる部分を固めるものです。より具体的には、高次圏論への異なるアプローチが本質的には同じ理論に繋がっていることを示したり、また高次圏に関する計算を簡単にする方法を確立したりしました。高次圏論は幾何的な性質を持つ数学分野を抽象的に扱うためのものなので、今回の結果は将来的に幾何の理解を深める役に立つことが期待されます。また高次圏論は、量子計算と深い関わりのある位相場理論や、計算機の合流性と呼ばれる性質について考えるための言語として使われることもあり、そういった動機からも高次圏論について理解を深める意義があります。
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