• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

生物起源炭酸塩コンクリーションの初期続成メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K20381
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
研究機関名古屋大学

研究代表者

隈 隆成  名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 研究機関研究員 (00908121)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード炭酸塩コンクリーション / 完新世 / 古環境 / 古生物 / コンクリーション / 生物遺骸 / 14C年代 / 化石 / 化石化プロセス / 炭素同位体 / 堆積岩 / 化石化 / 元素移動
研究開始時の研究の概要

世界各地で見られる炭酸塩コンクリーションは,これまで数百万年といった地質学的にも長期間の時間スケールで形成されたと考えられていたが,その形成時間を定量的に示した研究例はほとんどなかった.本研究では,名古屋港海底の未固結堆積物中から産出した炭酸塩コンクリーションを対象とし,これらのコンクリーション部及び化石部,さらに周囲の泥層中の炭酸塩鉱物に対して放射性炭素年代測定を行い,コンクリーションの形成速度を定量的に評価する.また,コンクリーション化した各生物遺骸を,現生の生物と比較することにより,コンクリーションの成因や元素移動のプロセスを明らかする.

研究成果の概要

名古屋港から産出したウニ,カニ,貝などを核として形成された炭酸塩コンクリーションを対象に,殻部とコンクリーション部に分けて,放射性炭素年代測定などの地球化学分析を行い,炭酸塩コンクリーションの成因とコンクリーションの形成年代を検討した. その結果,殻とコンクリーション部は共に約7500-7000年前の年代値を示し,名古屋港のコンクリーションは,生物の死後に急速にコンクリーション化して形成された可能性が示唆された.

研究成果の学術的意義や社会的意義

炭酸塩コンクリーションの形成について,従来は数百万年といった地質学的な時間スケールで形成されたと考えられていたが,本研究では炭酸塩コンクリーションが数十年~数百年で形成されることを実証した.生物活動が起源となった岩石化は,過去の地球環境を復元する上で,重要な情報となる.また,CaCO3の化学式で表される炭酸塩コンクリーションは,カルシウムイオンと重炭酸イオンの反応によって形成されると考えられ,自然界における二酸化炭素の固定である.カーボンニュートラルの観点からも,急速な炭酸塩コンクリーションの形成が,二酸化炭素の岩石圏への固定といった応用的な研究に繋がることが期待される.

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 男鹿半島鵜ノ崎海岸の中新統西黒沢層・女川層中に見られる巨大鯨骨ドロマイトコンクリーション群の形成条件2023

    • 著者名/発表者名
      隈 隆成, 西本 昌司, 村宮 悠介, 吉田 英一
    • 雑誌名

      地質学雑誌

      巻: 129 号: 1 ページ: 145-151

    • DOI

      10.5575/geosoc.2022.0050

    • ISSN
      0016-7630, 1349-9963
    • 年月日
      2023-02-22
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 名古屋港で採集された完新世炭酸塩コンクリーションの<sup>14</sup>C年代測定2022

    • 著者名/発表者名
      南 雅代, 隈 隆成, 浅井 沙紀, 髙橋 浩, 吉田 英一
    • 雑誌名

      地質学雑誌

      巻: 128 号: 1 ページ: 239-244

    • DOI

      10.5575/geosoc.2022.0021

    • ISSN
      0016-7630, 1349-9963
    • 年月日
      2022-11-03
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 男鹿半島に見られる巨大炭酸塩コンクリーション群の成因2022

    • 著者名/発表者名
      隈 隆成, 渡部 晟, 西本 昌司, 澤木 博之, 吉田 英一
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2022年大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 名古屋港の完新世ドロマイトコンクリーション群の産状と成因2022

    • 著者名/発表者名
      浅井 沙紀, 吉田 英一, 隈 隆成, 南 雅代, 勝田 長貴
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2022年大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 名古屋港で採集された完新世炭酸塩コンクリーシ ョンの形成年代2022

    • 著者名/発表者名
      南 雅代, 隈 隆成, 浅井 沙紀, 高橋 浩, 吉田 英一
    • 学会等名
      日本地球化学会第69回年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2021-10-22   更新日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi