研究課題/領域番号 |
21K20406
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
坂口 聡範 九州大学, 先進電気推進飛行体研究センター, 助教 (90912692)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 変形ドローン / 平行リンクモジュール / 災害時タスク / チルト機構 |
研究開始時の研究の概要 |
多くの自然災害のリスクを抱える日本において,災害時のドローンの利活用が注目されている.特に,従来では人が行っている複雑かつ多様なタスクを代替することが求められている.複雑なタスクの実行には高い機体自由度が,多様なタスクの実行には機能の多様化がそれぞれ必要である.本研究では,機体自由度向上と機能多様化を両立する汎用性の高い3軸チルト変形ドローンを開発する.平行六面体機構を導入することで,3個の追加アクチュエータのみで,ロール・ピッチ・ヨー方向にフレームをチルト変形できる.このチルト変形機能を災害時タスク(被災者の捜索,狭隘な隙間の通り抜け,支援物資の輸送)に応用し,実機実験でその有用性を示す.
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研究成果の概要 |
本研究では,汎用性の高い変形ドローンを創造し,多様な災害時タスクへの応用可能性を示すことができた.はじめに,平行リンク機構をうまく利用することで,3個の追加アクチュエータのみで,推力損失なく,ロール・ピッチ・ヨー軸まわりに変形できる変形フレームを有する新たなドローンを提案した.提案ドローンは平行四辺形・菱形・V字のような多様な形状に変形でき,どのような変形状態でもホバリング効率が低下しない.つぎに,空中変形を伴うホバリング飛行実験により,提案ドローンの変形機能を確認した.さらに,その変形機能を災害時タスク(被災者の捜索,狭隘な隙間の通り抜け, 物資輸送,パーチング)に応用できることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
できるだけ少数の追加アクチュエータのみで,ホバリング効率を低下させずに,高い変形機能を有する変形ドローンを創造するという課題に対して,平行リンク機構をうまく利用することで,推力損失なく,3個の追加アクチュエータのみでロール・ピッチ変形とヨー変形の2つの変形モードを持つ独創的な変形ドローンを提案・具現化したことは,学術的に意義が高い.提案ドローンの高い変形機能によって,物資運搬,パーチング,狭い隙間の通り抜けなど多くのタスクを遂行でき,災害現場での効率的な作業の遂行が期待できるため,社会的意義も大きいと考える.
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