研究課題/領域番号 |
21K20408
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
三浦 飛鳥 九州工業大学, 環境エネルギー融合研究センター, 助教 (10911274)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 熱電変換 / 強磁性体 / ハロゲン化ペロブスカイト / 熱工学 / 異常ネルンスト効果 / 強磁性体金属 / 複合材料 |
研究開始時の研究の概要 |
磁気熱電効果は、強磁性体金属において温度勾配および磁化の両方に直交した方向に電場が生じる現象である。そのため、磁気熱電効果の発現に外部磁場が必要な残留磁化を持たない強磁性体においても、従来の熱電材料の性能向上に適用されてきたナノ構造化技術を用いて試料内部に大きな磁気熱電効果を発現する相と残留磁化を付与する相を複合化することで、熱電出力の向上および外部磁場を必要としない発電が可能となる。本研究は、スピントロニクスと熱工学のナノ構造化材料技術を融合させることで、従来にはない「多機能性ナノ構造化磁気熱電変換複合材料」を創製し、磁気熱電変換素子の実用化に向けた新しいブレイクスルーを作り出すことを狙う。
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研究成果の概要 |
磁性熱電現象の一つであるゼーベック駆動横型熱電効果の原理解明・出力向上に向けた研究を推進した。報告されている半導体であるバルクSiと強磁性体であるCo2MnGa薄膜を組み合わせた系に比べ、バルクSiとバルクCo2MnGaを用いた系において、出力が1桁向上することを実証した。 また、熱電半導体としてハロゲン化ペロブスカイトにも注目し熱電変換に関する研究を行った。本研究では、従来ほぼ報告が行われていなかったn型ハロゲン化ペロブスカイト熱電変換材料に関しては、Cs2SnI6の熱電変換性能が従来材料に比べ1~2桁高い性能を有していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
熱エネルギーの有効利用と再利用は、持続的社会の実現に向けた大きな課題である。この課題の解決に向けた候補技術として、温度差から電力を取り出す熱電変換が注目されている。また、熱電変換技術は自己発電可能・小型軽量・高信頼性などの特長を有しているため、近年ではIoT機器用自立電源として期待され盛んに研究が進められている。本研究で得られた材料系や性能向上手法によってカーボンニュートラルに向けた革新的なエネルギー技術の開発に大きく貢献できると期待している。
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