研究課題/領域番号 |
21K20411
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
小林 祐生 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 助教 (20909767)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ポリマーナノコンポジット / 自己集合 / ナノ粒子 / 粗視化分子シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
ナノコンポジット材料は異種の物質を複合化した材料のことを指す.ナノコンポジット材料において発現する物性は, コンポジット内部の相分離構造に強く依存することが知られている.しかし,ナノコンポジット材料の自己集合構造と物性の関係性は未だ完全に明らかにされていない.本研究では,粗視化分子シミュレーションを用いて,様々な添加剤がナノコンポジットの性質に与える影響を検討することで,ナノコンポジット材料における力学特性の支配因子を特定する.さらに明らかとなったメカニズムを基に,ヤヌス粒子を用いた相分離構造制御を行い,既存の材料では到達できないほどの機械特性を有する理想材料を探索する.
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研究成果の概要 |
粗視化分子シミュレーションを用いて,様々な添加剤がポリマーナノコンポジットの性質に与える影響を検討した.さらにヤヌス粒子を用いた相分離構造制御を行い,既存の材料では観察されない機械特性を有する材料を探索した.平衡シミュレーションで得られた様々な自己集合構造に対して引張シミュレーションを行ったところ,表面異方性ナノ粒子が添加された系は,表面等方性ナノ粒子が添加された系と比較して,より大きな機械的特性(引張強度)をもたらすことが明らかとなった.このときポリマーナノコンポジット中におけるナノ粒子の配置を解析したところ,ナノ粒子が界面付近に位置することで,機械的特性を向上させていることが分かった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナノコンポジット材料は異種の物質を複合化した材料のことを指し,従来の材料系には ない特性を有するため,自動車・航空機の部品,低燃費タイヤ,塗装材料,接着剤等,すで に幅広い分野で実用化されている.これらのナノコンポジット材料において発現する物性は, コンポジット内部の相分離構造に強く依存することが知られている.本研究では表面等方性ナノ粒子が添加された系と比較して,より大きな機械的特性(引張強度)をもたらすことを確認した.本研究で得られた知見を基に、構造制御による新規ナノコンポジット材料の設計に貢献できると期待される.
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