研究課題/領域番号 |
21K20424
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伏見 幹史 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任助教 (50907938)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | MRI / 導電率 / 誘電率 / 逆問題 / 定量画像化 / 磁化率 |
研究開始時の研究の概要 |
生体組織の導電率・誘電率や磁化率は病変の有無や進行度を反映するバイオマーカーであり、その分布情報を画像化することで病変の特定や早期診断に役立つ。これまでにMRIデータから電磁気特性を再構成する数理手法開発に取り組んできたが、臨床応用に向けた実用性向上のためには、撮像時間の短縮やSN比の向上といった計測手法の改善が必要である。また、通常独立した導電率・誘電率・磁化率再構成のための撮像を統合することで、患者の負担を増やさずに多角的な診断が可能となる。本研究では、新規MRI撮像シーケンスの開発により画像再構成から計測までが一体となった「包括的な電磁気特性画像化モダリティの構築」を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究は、病変部位の診断や生体加熱の評価に有用な、生体組織の電気特性(導電率・誘電率)や磁気特性(磁化率)分布をMRI測定を元にマッピングするものである。 研究期間を通して、電磁気特性再構成のためのシーケンス選定や逆問題解析技術を用いたMRI受信コイルの巻き線形状設計に取り組んだ。設計されたコイル形状をもとに試作機を製作し、MRI装置と接続してファントム撮像を行った。 これまで数理手法の構築を行ってきた電磁気特性再構成のモダリティに対し、撮像シーケンスや受信コイル設計の最適化を進め、実際のMRI装置に実装することで、実用化に向けて大きく前進させることができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体組織の導電率・誘電率や磁化率は病変の有無や進行度を反映するバイオマーカーの役割を果たし、その分布情報を画像化することでがんや神経変性疾患といった病変の特定や早期診断に役立つ。これまでにMRI磁場データから電磁気特性を再構成する数理手法開発に取り組んできた。しかしながら、臨床応用に向けた実用性向上のためには、MRI計測部分での撮像時間短縮やSN比の向上が必要不可欠である。本研究では、MRIの撮像シーケンス開発および受信コイルの最適化を行うことで上記の目的を達成し、これまでの画像再構成から新たに計測までが一体となった、包括的な「電磁気特性画像化モダリティの開発」を進めることができた。
|