研究課題/領域番号 |
21K20428
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
|
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
勝見 亮太 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40908505)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | ダイヤモンド / ハイブリッド集積 / 量子光学 / 量子センサー / NVセンター / 転写プリント |
研究開始時の研究の概要 |
ダイヤモンド中の窒素-空孔(NV)中心からの発光を利用する量子センサーが注目されている。しかし、これまでに報告されたNV中心に基づく量子センサーは既存のセンサーに比べて数桁も検出感度が劣っている。これはNV中心の発光取り出し効率の低さに起因するが、ダイヤモンドの加工は技術的に難しく、発光取り出しの高効率化は極めて困難であった。そこで本研究では、高感度な磁気検出が可能なダイヤモンド量子センサーの実現に向けて、NV中心からの高効率な発光取り出しを可能にする新奇デバイス構造を、転写プリント法を活用することで、グレーティング構造をダイヤモンドNV基板上に集積し、世界に先駆けて実現することを目指す。
|
研究成果の概要 |
ダイヤモンド中の窒素-空孔(NV)中心からの発光を利用する量子センサーは、高感度な磁気検出が室温で可能なことが理論上知られており、次世代高性能磁気センサーとして大変注目されている。しかし、これまでに報告されたNV中心に基づく磁気検出感度は既存の量子センサーに比べて数桁も検出感度が劣っているのが現状である。本研究では、光素子の自在な集積を可能にする転写プリント法を活用することで、グレーティング構造をダイヤモンドNV基板上に集積し、NV中心からの発光取り出し効率を約1.6倍向上させることに成功した。磁気検出感度の改善も確認しており、ダイヤモンド量子センサの高感度化に重要な成果といえる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的とする、ダイヤモンド中集団NV中心からの発光を高効率に取り出す量子光デバイス構造が実現できれば、ダイヤモンド量子センサーにおいて大きな課題であった、磁気検出の飛躍的な感度向上が期待される。これにより、高感度な磁気検出が室温で可能となり、既存の量子センサーに代わる新しい量子磁気センサーの実現が期待される。医療分野への応用のみならず、高感度な磁気検出が必要な物性・化学分野への応用を通じて新たな学術的探求をも可能にする。
|