研究課題/領域番号 |
21K20429
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 拓真 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (20827711)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 炭化珪素(SiC) / 二酸化珪素(SiO2) / 電界効果トランジスタ(MOSFET) / パワーデバイス / 界面欠陥 / 窒化 / 信頼性 / SiC / SiO2 / MOSFET |
研究開始時の研究の概要 |
炭化珪素(SiC)は広いバンドギャップおよび高い絶縁破壊電界強度を有することから、パワーデバイス用材料として有望である。スイッチング素子としてSiC 金属-酸化膜-半導体 電界効果トランジスタ(MOSFET)が有望であるが、SiC/酸化膜界面の高密度欠陥準位がデバイスの性能向上を阻んでいる。本研究では、SiC/SiO2構造に対し、詳細な電子状態観察や分光学的手法を適用し、SiC/SiO2界面準位の物理的起源に迫る。このようにして理想SiC/SiO2界面の形成指針を見出し、超低損失かつ安定動作のSiC MOSFETの実現に貢献する。
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研究成果の概要 |
炭化珪素(SiC)は広いバンドギャップおよび高い絶縁破壊電界を有し、パワーデバイス応用に有望な半導体材料である。本研究では、高性能・高信頼性SiC 金属-酸化膜-絶縁体(MOS)デバイスの実現に向け、デバイスの性能・信頼性の決定要因解明を目指した。結果、業界標準の一酸化窒素(NO)窒化プロセスは、界面欠陥のパッシベーションに有効である一方、MOS界面に電気的ストレスや紫外光照射で活性化する欠陥を生成することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、SiO2/SiC構造の詳細な電気的評価および物理分析(X線光電子分光法)を実施し、SiO2膜への過剰窒素導入がMOSデバイスの信頼性および安定性を劣化させることを指摘した。逆に言えば、膜中へ過剰窒素を導入しない窒化技術は、性能と信頼性を両立するSiC MOSデバイス実現の鍵となり得る。本研究で得られた知見は高性能・信頼性SiC MOSデバイスを実現する上で重要なものである。
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