研究課題/領域番号 |
21K20448
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0303:土木工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河邊 大剛 京都大学, 地球環境学堂, 研究員 (30907522)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 構造ヘルスモニタリング / 維持管理 / 画像処理 / 異常検知 / 振動 / 柱状構造物 / 橋梁振動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、撮像装置を用いた動画データから橋梁の異常を検知する技術の開発である。橋梁の老朽化が進む中、安全かつ安定的運用を担保するため、定量的なデータに基づく異常検知が求められている。特に技術者不足が深刻な自治体では、経済性に優れた手法の開発が喫緊の課題である。そこで経済性を有する方法として、橋梁全体を撮影した動画データから空間的に微小な変化を振動情報に変換し、構造物の状態変化を推定するベイズ推定を応用した統計的異常検知手法への適用を行う。実際の橋梁での載荷実験時に振動センサと変位計による計測を動画撮影と併せて行い、振動情報に変換する際の必要な精度について、比較検証を行う研究である。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,撮像装置によって取得された構造物の動画データを振動情報に変換し,振動特性の変化から構造物の異常を検知することである.動画の画角内から対象となる構造物を抽出し,振動情報に変換する手法の構築と異常検知について検討を行った.動画内の物体追跡は,コーナー検出法によって取得された対象物の複数の特徴点を,オプティカルフローの一種であるKLT (Kanade-Lucas-Tomasi) Trackerを用いることで概ね正確な物体の動きが変位波形として得られた.本波形を用いて損傷導入前後の固有振動数推定値の変化を検証した結果,加速度センサで計測された固有振動数の変化と同等の変化が確認できた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動画情報から構造物の異常を検出する手法は研究が進められてきたが,対象物にマーキングを必要としない手間を要さない手法は限られる.また構造物の損傷による動的応答の変化は比較的小さいため,それらを動画情報から検知することは容易ではなく,成果の学術的意義は大きい.また,少子高齢化と社会インフラの劣化が社会課題となる中,人的労力を要さず,かつ経済性に富む異常検知手法を構築することは社会的意義が大きい.
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