研究課題/領域番号 |
21K20456
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0303:土木工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
橋本 永手 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, 研究官 (50909877)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 電気化学測定 / 交流インピーダンス / 鉄筋腐食 / 鉄筋コンクリート |
研究開始時の研究の概要 |
コンクリート中の鉄筋の腐食は,目視不能な状況で進行するため,鉄筋コンクリート構造物を維持管理するためには,構造物中の鉄筋において,「どこ」が「どれほどの速度」で腐食しているかを計測することが望まれている。しかし,現状,これに答える計測手法が無い。申請者が今後進める一連の研究は,腐食速度トモグラフィ手法を構築し,この問いに答えるものである。
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研究成果の概要 |
鉄筋コンクリート構造物の劣化の一つに鉄筋の腐食がある。鉄筋の腐食は進行するほど補修・補強が困難になるため,腐食ひび割れの発生前に鉄筋の腐食を把握することが重要となる.コンクリート構造物中の鉄筋の腐食状態を把握する計測方法として,交流インピーダンス法がある.一般的な交流インピーダンス法は,鉄筋と測定機器との導通が必要であるため,ドリルなどで構造物を部分的に破壊する必要があり,利便性の面で障害となる場合がある.申請者らは本課題の中で鉄筋と測定器の導通が不要なインピーダンススペクトル測定手法を開発した。また、本配置の妥当性を証明するため、数式化したところ、本手法の妥当性が示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鉄筋の腐食は,コンクリート中という目視不能な状態で進行する難しく重要な劣化である.仮に,潤沢に維持管理予算があれば,詳細な状況を把握せずに構造物全体に対策を施すという選択肢もあり得るが,現実的には可能な限り効率的で効果的な対策を講じることが求められる.そのためには,構造物内のどの部分が腐食しているかを把握することが極めて重要である.高度経済成長期に建設された構造物はいよいよ劣化が顕著化してくる頃であり,膨大な構造物のストック量を考えれば,検査は簡便であることが望ましい.本課題で申請者が開発した手法は鉄筋腐食検査のハードルを大きく引き下げるものであり,構造物の維持管理に貢献し得る技術である.
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