研究課題/領域番号 |
21K20461
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0304:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
林 和希 京都大学, 工学研究科, 助教 (80908757)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 構造最適化 / 機械学習 / グラフ埋め込み / 幾何学的深層学習 / 離散構造物 / 強化学習 / 教師あり学習 / 建築構造最適化 / 鋼構造平面骨組 / 断面最適化 / 非線形問題 |
研究開始時の研究の概要 |
複雑な構造性状を有する大規模空間構造など,人間の直感だけでは設計が難しい構造物には最適化技術が用いられる。しかし,既往の最適化アルゴリズムは膨大な繰り返し計算を要し,現実的な時間で解を得ることが困難なことも多い.建築構造設計プロセスにおいて「設計者とコンピュータが協働してより複雑な構造物をより効率的に設計することは可能か?」という問いに対し,建築構造物の部材接続関係を考慮した特徴量を抽出できるグラフ埋め込みを利用した汎用的な機械学習モデルとそのモデルを用いた構造最適化手法を開発する.
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研究成果の概要 |
離散構造物を対象としてより複雑かつ大規模な設計問題に対する最適解を少ない計算負荷で得るために,グラフ埋め込みの定式化手法や機械学習アルゴリズムを改良し,より効率的かつ汎用性の高い構造最適化ワークフローを開発した。トラス,鋼構造骨組,ラチスシェル,カーフベンディング構造といった多様な構造物に対するグラフモデル化・グラフ埋め込みの適用を試み、当初の目標であった「より効率的かつ汎用性の高い構造最適化ワークフロー」を構築できることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人工知能技術は、入力・出力するデータのトポロジー(データ同士がどのような接続関係を以て連関しているか)を機械学習モデルの中で明示的に考慮することによって性能を劇的に向上させており、データのトポロジーに着目した機械学習手法は幾何学的深層学習という領域でも活発に研究されている。本研究は、建築構造物の部材の複雑な接続関係を明示的に考慮した幾何学的深層学習モデルを構築することにより、機械学習モデルの性能の大幅な向上を実現した。建築分野から独自の機械学習モデルを構築した学術的意義を有するだけでなく、人工知能技術を用いて安全で安心な構造物を効率的に設計するための萌芽的成果であり、大きな社会的意義を有する。
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