研究課題/領域番号 |
21K20482
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
相原 健司 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 研究員 (00909583)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ペロブスカイト酸化物 / チタン酸ストロンチウム / 酸・塩基触媒 / 液相有機合成 / 炭素-炭素結合形成 / 酸・塩基 / ペロブスカイト / 酸 / 塩基 / XAFS / シアノシリル化 / 固体触媒 / 機能制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、ペロブスカイト型複合酸化物について、その構成金属の種類ならびに比率を制御することで生じる結晶構造的な”歪み”を利用した、新規固体材料を開発する。さらに、開発した材料の酸・塩基各性質またはそれらの協奏作用を利用した新規環境調和型反応への適応を目的とする。開発した触媒について、X 線吸収微細構造(XAFS)やFT-IR といった各種分光学的手法を駆使し、”歪み”と”酸・塩基性質”の定性・定量的な分析およびこれらの関係を明確にする。目的とする反応に応じて触媒の表面性質を自在かつ精密に制御することで、広範囲な有機分子変換反応に適用可能なペロブスカイト型酸化物触媒系の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、水溶性の金属前駆体ならびにジカルボン酸を用いたゾル-ゲル法にて、高純度・高比表面積な種々のペロブスカイト酸化物の合成を行った。特にチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)の比表面積は46 m2g-1であり、市販品の10倍以上の値であった。得られたSrTiO3は、シアノシリル化やKnoevenagel縮合などの液相の有機合成反応に対し、既存の触媒と比較して高い触媒性能を示した。詳細な表面分析の結果、SrTiO3表面に酸点と塩基点が共存することで基質を効率的に活性化し、高い触媒活性が得られたと結論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果にて、ペロブスカイト酸化物が液相の有機合成反応に対し高い触媒活性を示すことが明らかとなったが、今後はさらに多くのファインケミカルズ合成への応用が見込まれる。高価な有機化合物を容易に合成できれば、続く変換によって機能性材料や医薬品合成の低コスト化ならびに環境負荷の低減に貢献できる可能性がある。 またペロブスカイト酸化物は元素置換などが容易に可能な材料として知られているが、これを応用することで、触媒性能のさらなる高機能化が期待できる。
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