研究課題/領域番号 |
21K20489
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松川 祐子 九州大学, 工学研究院, 助教 (00910217)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 熱電材料 / クラスレート化合物 / チョクラルスキー法 / 単結晶化 / 粒成長 / クラスレート / Ba-Cu-Ge / Ba-Cu-Ge-Si / Ba-Cu-Ge-Sn / Sr-Ga-Si / スパークプラズマ焼結法 / Ba-Cu-Si / Ba-Au-Si / 単結晶 / 半導体 |
研究開始時の研究の概要 |
クラスレート材料は、地球上に豊富かつ環境負荷が小さいシリコンや銅などの元素を用いながら、高温で稼働する熱電材料として有望である。一般的な熱電素子であるπ型モジュールは、p型・n型半導体からなり、特に十分な性能とコストを合わせ持つp型材料の実現が必要とされている。本研究では、機能性の面でモデルとなる材料の創出と、組成・構造が熱電特性に与える影響の調査を、単結晶試料を用いて複数の観点から行う。これにより、クラスレート系熱電材料の高機能化のための材料設計指針を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、Ba8CuxSi46-x、Ba8CuxGe46-x、またはSr8AlxGa16-xSi30クラスレートについて、単結晶化手法であるチョクラルスキー法による試料作製を行った。この際、種々の仕込み組成で実験を行い、生成物の組成の制御と性能向上を行った。単結晶化によって、粒界の低減による低比抵抗化を可能にした。また材料の安定性や性能に悪影響を与える不純物の生成を抑制するために、出発原料への元素の添加や、チョクラルスキー法後のアニール処理が有効であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、資源的・環境負荷的制約が小さいクラスレート熱電材料において、実用化の目安を満たすp型の熱電材料を実現した。このことは、社会の様々な場面での熱電材料の応用を加速させる可能性がある。また作製した材料中の、不純物が材料の安定性や性能に与え得る影響を報告し、その対策を開発したことは、学術的にも社会実装的にも重要となる単相および単結晶試料の作製に資すると期待される。
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