研究課題/領域番号 |
21K20498
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0402:ナノマイクロ科学、応用物理物性、応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
志賀 大亮 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (00909103)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 強相関酸化物 / 酸化物ナノ構造 / 放射光電子分光 / 薄膜・表面界面物性 / 酸化物エレクトロニクス / 強相関電子系 / 薄膜 / 界面制御 |
研究開始時の研究の概要 |
室温付近で急激な集団的電子相転移を示す二酸化バナジウムは、モットトランジスタにおけるチャネル材料の最有力候補である。しかし、素子動作時におけるチャネル界面の電子挙動については未だよく分かっておらず、実用化には至っていない。 本研究では、ヘテロ接合面をチャネル界面に見立てた二酸化バナジウム薄膜多層構造を作製し、この界面に誘起される電子相転移に伴う電子構造変化を放射光電子分光により直接決定する。これにより、素子動作の物理的機構を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、モットトランジスタを模したVO2多層ヘテロ構造に誘起される特異なモット転移に伴う電子・結晶構造変化を先端計測を駆使して特定し、得られた知見に基づきデバイス動作の機構を解明することである。本研究では、通常の絶縁体相とは異なるV-V二量化を示すホールドープCr:VO2に着目した。このエピ膜の複雑な電子相図の起源を明らかし、素子構造の設計指針を得る目的で、その場放射光電子分光による電子状態観測を行った。その結果、Cr:VO2の電子相転移は 二量化に支援されたモット転移であると結論づけた。この知見に基づき多層素子構造にCr:VO2層を組み込むことで、素子動作を最適化できると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
強相関酸化物は、内包する電子・格子系の自由度が複雑に絡み合うことで特異な電子物性を示す。この特性のデバイス応用は、(1)先端計測を駆使してデバイス動作時における電子・結晶構造変化を特定し(動作機構解明)、(2)得られた知見をデバイス構造の設計に還元する、といった循環型スキームによって合理化される。その一環として、デバイス構造を模したナノ多層構造の作製技術と放射光先端計測手法に基づく電子構造解析技術を融合し、Cr:VO2素子界面での電子挙動を特定した。本研究テンプレートは、AIを用いたマルチモーダル解析に基づく物質設計に展開可能であり、様々な次世代電子材料の開発を推進すると期待される。
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