研究課題/領域番号 |
21K20503
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0402:ナノマイクロ科学、応用物理物性、応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
加藤 遼 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 特任助教 (90910513)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ラマン分光 / 赤外分光 / チップ増強分光 / 光熱効果 / ラマン分光法 / 赤外吸収分光法 / TERS / AFM-IR / 振動分光 / プラズモニクス |
研究開始時の研究の概要 |
生体分子の機能はその化学構造が局所的に変化することで発現する。その機能の発現・作動機構を理解するためには、生体試料の化学構造を分子レベルでかつ、その場計測する必要がある。超解像ラマン分光法や超解像赤外分光法は分子レベルで化学構造情報を解析できる技術である。しかしながら、分子内の化学結合情報を網羅的に把握するためには、その2つの振動分光法で得られる結合情報を同時に分析する必要がある。 本研究は、ラマン分光法と赤外分光法を両立する新奇な超解像ハイブリッド分光法を創出する。生体試料の多様な分子結合を一分子レベルかつ網羅的に計測することで、生命機能の発現に支配的な化学構造変化を明らかにする。
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研究成果の概要 |
生命機能は生体分子の化学構造変化により発現する。その発現機構を理解するには、化学構造を分子レベルで計測する必要がある。超解像ラマン分光法と赤外分光法は分子結合情報を計測できるが、分子内の全ての結合情報を把握するためには、その両方の分光法で得られる情報を分析する必要がある。本研究は、超解像ラマン分光法と超解像赤外分光法を両立する新奇な超解像ハイブリッド分光法の開発を行なった。赤外吸収に 基づく分子特性の変化を可視光の光学応答で検出することで、赤外吸収情報を計測し、ラマン散乱と赤外吸収を同時に計測することに成功した。原理実証として、生体組織の測定を行い、相補的な分子物性情報の取得に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ライフサイエンス分野では、これまで計測技術と計算科学の発展により、生体試料の基本的な化学構造が解明されてきた。本技術は、生命機能を統合的に理解するための次のステップである「その基本構造がどのように変化して機能を発現させるのか、分子内部の結合状態の相互作用が機能にどう影響するのか」を明らかにする基盤技術として位置づけられる。
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