研究課題/領域番号 |
21K20510
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
大原 みずほ 旭川医科大学, 医学部, 特任助教 (80596304)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 心停止ドナー / 膜型人工肺 / 臓器保存 / 虚血再灌流障害 / 肝移植 / 模型人工肺 / 機械灌流保存 / 人工肺 / 臓器提供不足 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、移植医療は確立された治療方法であるが、世界中が提供者(ドナー)不足という深刻な問題を抱えている。このため欧米では、脳死ドナー以外の心停止からのドナー発掘に取り組んでいる。本研究はブタを用いた心停止ドナーに対して簡易型人工心肺を備えた体外循環装置を装着し、酸素、温度管理をすることで臓器機能の回復を図り、さらに機械灌流保存を行うことにより、事前に臓器機能を判定することで、移植臓器の有効利用と信頼性の高い移植医療の確立を目的とする。
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研究成果の概要 |
心停止ドナーは臓器提供者不足を解決する一つの方法である。心停止したブタに体外式人工肺(VA-ECMO)を装着し、さらに摘出後、4時間の単純冷却保存および機械灌流保存を行った。上記2群および心停止45分後にECMOを装着せず4時間の低温機械灌流を行った群の3群を比較し、ECMOおよび機械灌流保存の組み合わせが良好な臓器保存状態を維持するために有用であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、長時間の温阻血後に常温でECMOを使用することで、肝細胞障害が著明に改善された。臓器移植の現場においては、ドナーとレシピエントの病院間の輸送のために一定時間の低温保存を余儀なくされているが、ここで低温機械灌流を行うことで、ECMOの利点を高め、また灌流中に移植前評価が可能となる。ECMOと低温機械灌流を組み合わせた保存により、心停止ドナー臓器において、臓器機能を回復させ、虚血再灌流障害を抑制する可能性があり、ドナー不足解消への一つの解決策となり得る。
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