研究課題/領域番号 |
21K20531
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡邉 大展 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (30912357)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 重合反応 / 高分子合成 / ラジカル共重合 / ヘテロ原子 / 硫黄 / エノール / 分解性ポリマー / 機能性材料 / チオカルボニル / チオアミド / 制御重合 / モノマー設計 / 新規モノマー / ビニルアルコール / ラジカル重合 / 立体規則性 / 配列制御 / 分解性 |
研究開始時の研究の概要 |
プラスチックによる環境汚染問題や、医療の高度化により、分解性や生体適合性を有する新しいポリマー材料が求められている。その開発のためには、ポリマーの主鎖や側鎖にヘテロ原子を含む官能基を導入することが重要である。本研究では、学術的・工業的に広く用いられる汎用性の高い高分子合成法であるラジカル重合により、主鎖、側鎖への多様な官能基を導入する新しい方法の創出を目指す。とくに、カルボニルの多彩な反応を利用することでこれに挑戦する。
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研究成果の概要 |
本研究では、カルボニル基の反応をモノマー合成や重合反応に活かすことで、ラジカル重合により主鎖と側鎖への多様な官能基を導入する手法の開発を目的とした。とくに、チオアミド類とビニルモノマーのラジカル共重合に基づく新規分解性ポリマーの合成、C=OやC=N二重結合のラジカル重合による主鎖にヘテロ原子を含むポリマーの合成、エノールのラジカル重合による主鎖にヒドロキシ基が直接結合したポリマーの合成、について研究を行った。適切な重合条件やモノマー構造の設計により、ラジカル重合では従来得られなかった多様なポリマーを合成することが可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、カルボニル化合物の反応を利用することで、ラジカル重合によって生成するポリマーの主鎖や側鎖に多様な官能基を導入できることを明らかにした。ラジカル重合は簡便で汎用性の高い高分子合成法であり、学術的・工業的に広く用いられる。そのため、カルボニルという有機化学におけるきわめて基本的な官能基を利用して従来にない構造のポリマーを合成できるようになったことは意義深い。本研究は、種々の機能性や分解性を有する高分子材料の開発に繋がる結果であり、産業面や環境問題における貢献も期待される。
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