研究課題/領域番号 |
21K20534
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
桶谷 龍成 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教 (60874956)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 有機結晶 / 晶析 / 光学分割 / ジアステレオマー / キラリティ / キラル結晶 / 動的結晶化 / キラリティー / 不斉増幅 / コングロメレート |
研究開始時の研究の概要 |
ジアステレオマーの混合物をエピメリ化条件中、選択的に特定の異性体を結晶化させることにより、単一のエナンチオマーへと変換しつつ結晶化させる「デエピメリ化」の開発を行う。キラル化合物の相図に基づいて結晶化条件を決定することにより、単なるケーススタディに留まらない汎用的な手法を開発する。
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研究成果の概要 |
医薬品化合物オザニモドの合成中間体であるキラルなアミノインダン誘導体と100種類以上の酸化合物との塩形成によりコングロメレート結晶の探索を行ったところ、酒石酸誘導体との塩が固溶体を形成することを見出した。この結晶に対し、融点相図と三元系等温線を作成し、それに基づく結晶化条件によって固溶体ジアステレオマー塩による光学分割を達成した。さらに熱力学的平衡に達した組成をもつ結晶を新しい溶媒に浸漬することによりエナンチオ選択的溶解を伴う光学分割が可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は相図の構築によって、晶析による固溶体の光学分割の熱力学的な限界点を示し、それを超えた光学分割としてエナンチオ選択的な溶解を組み合わせることを提案した。この成果は、固溶体を形成する系において優れたエナンチオ選択的純度を迅速に達成する方法を開拓したものと考えられる。このような手法は、限られた時間と物理的資源で経済的にプロセス開発を進める必要のある技術者や研究者が固溶体に遭遇した際でも、効率的に光学分割を行える手法になりうる。
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