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多核錯体の半経験的電子状態計算の量子コンピューティング研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K20536
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

吉田 悠一郎  大阪大学, 量子情報・量子生命研究センター, 特任研究員(常勤) (80911601)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード量子化学 / 第一原理ダウンフォールディング法 / 固体物理学 / 量子コンピュータ / 強相関系 / 溶媒効果 / 有効ハミルトニアン / 強相関電子系 / 量子計算 / 第一原理計算 / 共役系 / 低エネルギー模型 / 溶媒和理論 / 量子コンピューティング / 電子状態理論 / 遷移金属錯体 / 量子・古典ハイブリッドアルゴリズム / VQE / 半経験的理論 / 金属錯体
研究開始時の研究の概要

複数の遷移金属を有する多核錯体の電子状態を理解するためには、d電子が作り出す多数の電子の相関効果を取り込んだ、多配置の電子状態の計算を行う必要がある。本計画では、量子ビットの重ね合わせを計算する量子コンピューティングの考え方やアルゴリズムに注目し、従来の古典コンピュータ上で動作する量子コンピュータのシミュレータを活用して研究を行う。本研究の目的は、多核錯体における複雑な電子配置間の相互作用の効果を見通しよく理解することである。そのために、多核錯体の電子状態の性質を簡便に記述する半経験的な電子状態計算のためのモデル開発を行う。

研究成果の概要

本研究は、多核錯体の電子状態の量子計算を効率的にかつ見通しの良い方法で行うために、電子状態の多配置性を簡便に記述する有効ハミルトニアンの構築とその効率的な量子計算の古典シミュレーションを目指すものであった。強相関系の電子間相互作用項を簡便に記述するために、固体物理学分野の第一原理ダウンフォールディング法に着目した。第一原理ダウンフォールディング法は一般的な理論的枠組みだが孤立分子系の適用例が殆どなく応用上の問題もあった。より単純な強相関系である共役系の小分子に方針転換し、有効モデルを構築することができた。また、溶媒効果を取り込んだ変分量子固有ソルバーの古典シミュレーション研究にも取り組んだ。

研究成果の学術的意義や社会的意義

強相関電子を有する分子系の電子状態を明らかにすることが、量子コンピュータの活用先として学術と産業応用の両面から近年注目されている。強相関系の電子状態を簡便に見通しよく取り扱えるようにすることは、限られた計算資源を使って効率的な量子計算を行えるようにすることと、第一原理的なアプローチと相補的な観点から強相関系の電子状態に対して基礎理解を深めることにつながっている。また、溶媒効果を含む系の量子計算に関する研究に関しては、化学現象の大半は溶液中で進行するため、方法論の妥当性や計算コストに関する知見は意義のあるものである。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Solvent distribution effects on quantum chemical calculations with quantum computers2022

    • 著者名/発表者名
      Yuichiro Yoshida, Wataru Mizukami, Norio Yoshida
    • 雑誌名

      arXiv

      巻: -

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 3D-RISM-VQE法による量子計算における溶媒効果の研究2022

    • 著者名/発表者名
      吉田悠一郎、吉田紀生、水上渉
    • 学会等名
      第24回理論化学討論会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-10-22   更新日: 2024-01-30  

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