研究課題/領域番号 |
21K20537
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
|
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
藤井 幹也 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (20582688)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 生成モデル / 無機結晶材料 / コポリマー合成 / 結晶構造予測 / 機械学習 / 高分子 / 合成プロセス / マテリアルズ・インフォマティクス / プロセス・インフォマティクス / 光触媒 / 第一原理計算 / データ駆動型科学 |
研究開始時の研究の概要 |
データ駆動型科学として物質の理解や未知材料の創出が近年非常に期待されているが、物質科学・材料科学はデータ創出コストが高く、データを十分に収集できず、機械学習や深層学習で精度良く物性を推定できないというスモールデータ性の課題が存在する。そこで、本研究では種類の異なる材料に通底する普遍情報を明らかにするニューラルネットワーク(Transfer Variational Autoencoder, TVAE)を新たに独自開発し、異種材料のデータを統合的に扱うことでスモールデータの課題を解決し、未知材料創出の加速を目指す。
|
研究成果の概要 |
所望の物性値を示す材料の新規探索は重要な興味の一つである。このために、我々はGAN(Generative Adversarial Network)を用いて所望の物性値を示す組成式の生成モデルを構築した。このGANでは指定物性値に応じて、生成分布が正しく変化していくことがわかった。そして、CSPML (Cristal Structure Prediction with Machine Learning)法を用いることで生成された組成式の結晶構造の予測もできた。さらに、物質変数とプロセス変数の統合を目指し、高分子重合反応の生成物予測に取り組み、ベイズ最適化によるプロセス変数の最適化も実証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、材料開発において機械学習・深層学習の新たな活用方法を生み出すものである。従来の材料開発においては、物質の合成・解析の結果を研究者が考察し、次のさらなる候補を提案することを繰り返すループにより新材料を創出してきた。本研究では、材料候補の提案が機械学習・深層学習に可能であることを示すものである。さらに、材料の合成においては種々の合成プロセスパラメータの最適化が必要であるが、本研究ではこのプロセスパラメータの最適化も機械学習による可能であることを示した。これらは、材料開発の自動化という新しい技術につながる重要なものである。
|