研究課題/領域番号 |
21K20551
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
村岡 恒輝 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (10912074)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 識別子 / 化学構造 / 結晶構造 / マテリアル / データベース / マテリアルズインフォマティクス / 機械学習 / 無機材料 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、増大する計算資源とソフトウェア開発のイノベーションを背景に、理論計算や実験による材料データベースが多数構築されています。しかしながら、材料データベースには共通のIDが存在しないため、複数のデータベースを組み合わせた横断的なデータ活用が阻まれています。通IDの不在により、ユーザーの手元の構造が材料データベースに存在するか否か、検索することすら容易ではないのが現状です。 本研究では結晶構造や分子構造からユニークな識別子(ID)を得る技術を開発し、実際のデータベースや理論計算に応用することを目指します。
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研究成果の概要 |
計算速度、ストレージ、およびアルゴリズム開発の進歩によって、材料の計算データベースが急速に拡張している。しかし、無機結晶材料の標準化された識別子はなく、データベースの効率的な利用が妨げられている。この問題に対処するために、マテリアルIDを開発した。この識別子は、優れたスケーラビリティを示し、構造的およびエネルギー的に異なる材料を正確に識別できた。これは、バルク結晶、表面構造、および分子を含むさまざまな化学構造に適用できる。さらに、この識別子を使用して材料データベースと他の結晶構造を結合するWebアプリケーションを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結晶性無機材料の識別子の開発は、材料科学における標準化された識別子の欠如を解決した。既存の方法を上回る性能を持ち、スケーラブルで、さまざまな化学構造に適用できるため、学術的にも社会的にも意義深い。この研究成果により、材料のシミュレーションとデータ分析が加速され、計算データベースの効率的な利用が可能となる。このため、学術界内外でデータベースを活用した材料開発がより円滑になる。これにより、様々な産業において潜在的な応用がある新しい材料の発見が早まる。また、材料を検索するオンラインサービスにより、この研究成果はアカデミア内外、国内外で広く利用できるようになっており、成果の社会への還元を行っている。
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