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電子構造でみる水和圏の水素結合ネットワーク

研究課題

研究課題/領域番号 21K20553
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

木内 久雄  東京大学, 物性研究所, 助教 (50818557)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード水素結合 / 軟X線発光分光 / 疎水性水和 / イオン性水和 / 分子動力学計算
研究開始時の研究の概要

物質が水に溶ける時には静電気力や水素結合を介した水和構造を構築するため、溶液の性質は溶質そのものの特性に加えて、どのような水和構造を形成するかで大きく異なる。様々な材料においてイオン性水和と疎水性水和は競合して異なる水和構造、つまり、水素結合環境を構築する。本研究では、系統的な水和構造変化を与える系に対して、敏感に水素結合変化を捉えられるO 1s 軟X線発光分光法を適用し、理論計算も用いることで、水和圏の可視化を行うことを目指す。

研究成果の概要

系統的な水和構造変化を与える4級アルキルアンモニウムイオン水溶液に対して、イオン周りの水和による水素結合ネットワークの変調を明らかにするために、O 1s軟X線発光分光を用いた分析を行った。その結果、アルキル側鎖が伸びるに連れて水の水素結合状態が段階的に変化し、水分子の水素結合ネットワークの変化がカチオンサイズにより異なることがわかった。軟X線発光分光法は他の手法と比較して水素結合ネットワークの変化を鋭敏に捉えられることがわかった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

物質が水に溶ける時には静電気力や水素結合を介した水和構造を構築するため、溶液の性質は溶質そのものの特性に加えて、どのような水和構造を形成するかで大きく異なる。触媒や蓄電池材料においても水は考慮すべき必要不可欠なものであったが、溶質に対する水和・溶媒和構造は十分に理解されていない。本研究で、軟X線発光分光法は水素結合ネットワークの変化を敏感に捉え、水溶液の性質を電子状態から理解することができることがわかった。今後、様々な空間中に偏在する水に適用していくことで、水素結合が誘起する材料の物性や機能を明らかにしていくことが期待される。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 軟X線吸収・発光分光を用いたフラーレン閉じ込め単一水分子の電子状態解析2023

    • 著者名/発表者名
      木内久雄、橋川祥史、高橋修、倉橋直也、村田靖次郎、上田潔、原田慈久
    • 学会等名
      第36回日本放射光学会年会放射光科学合同シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Electronic Structures of a Confined Water Molecule inside C60 Revealed by Soft X-ray Absorption and Emission Spectroscopy2022

    • 著者名/発表者名
      Hisao Kiuchi, Yoshifumi Hashikawa, Osamu Takahashi, Naoya Kurahashi, Yasujiro Murata, Kiyohsi Ueda and Yoshihisa Harada
    • 学会等名
      International Workshop on Photoionization (IWP) Resonant Inelastic X-ray Scattering (RIXS) (IWP-RIXS 2022)
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2021-10-22   更新日: 2024-01-30  

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