研究課題/領域番号 |
21K20561
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
保坂 知宙 東京理科大学, 研究推進機構総合研究院, 助教 (00907397)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 二次電池 / カリウムイオン電池 / プルシアンブルー類似体 / 配位子 / ナトリウムイオン電池 / インサーション材料 / 電気化学 |
研究開始時の研究の概要 |
プルシアンブルー類似体(PBA) はカリウムイオン電池用正極材料として期待されている。これまでに、PBA格子内にヘキサシアノ鉄酸のアニオン空孔が存在すると、カリウムイオン拡散が促進されることが明らかになっている。しかし、アニオン空孔による「K量の減少」と「結晶水の増加」が電池応用の点で課題であった。 本研究では、遷移金属に配位する結晶水を種々の配位子で置換し、配位子がPBAの組成および電気化学特性に与える影響を明らかにすることを通じて、これらの課題の解決および電気化学特性の制御を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、プルシアンブルー類似体(PBA)に含まれる配位水を異なる配位子で置換することによりPBAの電気化学特性が変化することを明らかにした。ハロゲン化物イオンを多量に含む溶液中でPBAを合成することにより、ハロゲン化物イオンを導入することに成功した。しかし、合成溶液の組成はPBAの格子欠陥量に多大な影響を与えるため、配位子の導入と格子欠陥量の制御の両立が課題であることが明らかになった。最終的に、合成条件を最適化することでPBAの電気化学特性制御と高エネルギー密度化が可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
持続可能なエネルギー社会の実現に向けて、資源が豊富な元素で構成されるカリウムイオン電池 (KIB) の開発が進められている。本研究で着眼するプルシアンブルー類似体 (PBA) はカリウムイオンを可逆的に脱挿入可能な3次元構造を持つため、KIB用正極材料として期待されている。 本研究では、PBAへの配位子導入によりPBAの電気化学特性の制御が可能であり、適切な種類および量の配位子を導入することでPBA高エネルギー密度化が実現可能であることが示唆された。
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