研究課題/領域番号 |
21K20615
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0605:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
杉山 彰 新潟大学, 医歯学総合研究科, 助教 (10908437)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 浮腫 / 胎児 / リンパ管 / 遺伝子改変マウス / 疾患モデル / 遺伝子変異 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では胎児浮腫の原因遺伝子と予後について系統だった知見を得るマウスモデル研究基盤の確立を目的とする。化学変異原誘発遺伝子突然変異により浮腫を示したマウス胎仔のゲノムDNAを解析し、胎児浮腫の原因となる遺伝子突然変異の候補配列を探索する。次に候補遺伝子の変異マウスを作製し、胎仔浮腫の有無などの表現型解析を行うことで原因遺伝子変異を同定する。最後に遺伝子変異マウスの予後の解析と系統樹立を行う。
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研究成果の概要 |
胎児浮腫は妊娠初期に認められる超音波所見であるが、多くの臨床症例で原因と予後が不明である。本研究では遺伝子突然変異マウスから胎児浮腫の原因となる候補遺伝子を見出し、候補遺伝子の一部についてノックアウトマウスを作製した。その結果、3遺伝子について胎児浮腫の原因遺伝子である可能性を見出した。各遺伝子のノックアウト胎仔において皮膚リンパ管の形態異常が認められた。さらに1遺伝子については、培養リンパ管内皮細胞において発現を抑制すると、VEGFR3(vascular endothelial growth factor receptor 3)の遺伝子発現の低下と生細胞数の低下が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により3遺伝子について胎児浮腫の新たな原因遺伝子である可能性が見出された。また、3遺伝子のうち1遺伝子についてはリンパ管内皮細胞の機能調節を介してリンパ管形成を制御することを明らかにした。本研究で樹立したノックアウトマウス系統について更に解析を進めることにより、リンパ管形成の制御機構や胎児浮腫の病態・予後の解明に繋がる。ノックアウトマウス解析により得られた知見は、胎児浮腫の正確な診断法を開発する上での基盤となることが期待される。
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