研究課題/領域番号 |
21K20663
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0702:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 長浜バイオ大学 |
研究代表者 |
古田 明日香 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 助手 (10906647)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ES細胞 / iPS細胞 / MuERV-L陽性細胞 / Zscan4陽性細胞 / 全能性細胞 / 2細胞期様細胞 / MuERV-L / 全能性 / 多能性 / 脂肪滴 |
研究開始時の研究の概要 |
ES細胞およびiPS細胞は、全ての体細胞および生殖細胞へと分化する能力を有しているが胎盤の細胞に分化することはできない。その「多能性」に対して、発生初期における着床前胚の細胞は、胎盤の細胞を含む全ての細胞へと分化できる「全能性」を有している。しかし、ES細胞には、低率であるが、全能性を有する亜集団が存在することが明らかにされている。本研究では、研究代表者がこれまでに明らかにしてきたES細胞に含まれる亜集団の特徴や特性を手がかりに、ES細胞に含まれる真の全能性細胞を同定・可視化する方法を確立し、全能性を保持したまま増殖させることが可能な“全能性幹細胞”を樹立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
ES細胞およびiPS細胞は、多能性幹細胞であり、全ての体細胞および生殖細胞に分化する能力を有しているが、胎盤などの胚体外の細胞には分化できないと考えられてきた。しかし、近年ES細胞には低率ではあるが体細胞や生殖細胞だけではなく胚体外組織にも分化できる全能性細胞(2細胞期様細胞)が含まれることが明らかにされている。また、研究代表者らは、2細胞期細胞には、脂肪滴を有する細胞集団が存在することを明らかにしている。本研究では、脂肪滴を持つ2細胞期様細胞と脂肪滴を持たない2細胞期様細胞では、遺伝子発現が大きく異なることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、全能性を有するMuERV-L陽性細胞(2細胞期様細胞)には、脂肪滴を有する細胞と脂肪滴を持たない細胞が存在することを明らかにした。また、これらの細胞では、明確に遺伝子発現が異なることを明らかにした。今後、これらの細胞の分化能を検討することにより、脂肪滴の有無と分化能の関係が明らかになることが期待できる。また、最近ヒトにおいても全能性細胞が同定されたことから、本研究の成果は、ヒトの全能性細胞の研究にも展開できる可能性が高い。
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