研究課題/領域番号 |
21K20666
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0702:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
今坂 舞 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50759553)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 長鎖非コードRNA / 糖尿病 / lincRNA-p21 / p21 |
研究開始時の研究の概要 |
長鎖非コードRNA;lincRNA-p21を、内在性遺伝子座(本来の遺伝子の位置)で過剰発現させたマウスは糖尿病を自然発症することを見いだした。これまでの解析から発症の鍵は上流p21遺伝子の転写亢進と予測される。本研究では、lincRNA-p21によるp21の転写調節機構、lincRNA-p21やp21の糖尿病との関わりについて解明する。lincRNA-p21はヒトのがん細胞で発現の変動が見られることからバイオマーカーや治療ターゲットとしても期待されている分子であり、機能および機序の解明はその実用化に向けても重要な知見となる。
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研究実績の概要 |
lincRNA-p21による上流p21遺伝子の転写亢進を確認するため、内在性遺伝子座にてlincRNA-p21の代わりにEGFPを過剰発現させたマウスを作製した(当初は発症しないと予想)が、予想外にこのEGFPマウスでもp21が高発現し糖尿病を発症した。RT-PCRおよびRACE法により転写産物を解析したところ、EGFPマウスではex1とEGFPの融合転写産物が高発現していた。そこでこの融合転写産物がp21に作用すると仮定し、EGFPマウスにおいてさらに内在性lincRNA-p21を破壊したマウスを作製したが、このマウスもまた糖尿病を発症することが判明した。転写産物やクロマチン構造の解析等、追加解析が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マウスの病態解析は予定通り順調に解析できた。 EGFP過剰発現マウスやEGFP過剰発現;lincRNA-p21 ex1欠損マウスにおいてもp21が高発現し糖尿病を発症するという結果は予想外であり、研究計画の変更・追加解析が必要となった。
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今後の研究の推進方策 |
lincRNA-p21およびEGFP過剰発現マウスの転写産物やゲノムの解析により、lincRNA-p21によるp21の転写亢進機序を解明する。
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