研究課題/領域番号 |
21K20667
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0702:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 日本医科大学 (2022) 基礎生物学研究所 (2021) |
研究代表者 |
柴田 侑毅 日本医科大学, 医学部, 講師 (20909569)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アフリカツメガエル / ゲノム編集 / 組織形成 / 変態 / トランジェニック動物 / Cas13d / NEXTrans / 両生類 / 甲状腺ホルモン受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
イモリやカエル等の両生類は変態を行い、幼生型から成体型へとドラマティックに形態を変化させる。種々の組織の発生・変態は甲状腺ホルモン(TH)およびTH受容体(TR)により制御されるが、その作用機序には未知の部分が多い。このためTHの標的遺伝子の組織・器官の発生・変態における機能解析が急務となるが、特に発生に関わる遺伝子のノックアウト個体の多くは胎生致死を示すため、in vivoコンディショナルノックダウン(cKD)技術の確立が必須となる。本研究ではCRISPR/Cas13dを用いた、cKD技術の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
アフリカツメガエルのセーフハーバー遺伝子の1つを、初めて同定することに成功した。CRISPR-Cas9を用いて同領域に外来遺伝子を導入することに成功し、組み込まれた外来遺伝子が次世代に継承する生殖細胞伝播(germline transmission)を確認した。このゲノムターゲティングを基とした新規トランスジェニック(Tg)アフリカツメガエルの作製法をNEXTrans法と命名し、国際学術誌に論文を発表した。加えてツメガエルにおけるCRISPR-Cas13dの有効性を確認したが、これまでに報告された他の生物種と比較して標的mRNAのノックダウン効果が低いため、更なる条件検討が必要と考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により開発したNEXTrans法により、簡便に外来遺伝子を導入したトランスジェニックカエルを作出できるようになった。今後、遺伝子のコピー数をコントロールする必要がある様々な遺伝子工学技術(Cre/loxP, Tet-On, optogenetics, DNA barcoding)を、両生類に応用できる可能性がある。さらにツメガエルにおいてもCRISPR-Cas13dを用いることで、標的mRNAの発現量が減少することを示した。本研究を通して、ツメガエルのモデル動物としての価値を高め、脊椎動物の組織形成や発生生物学への研究応用に向けた足がかりを築いた。
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