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ミクログリアを介した活動依存的な前頭葉スパイン形態可塑性の制御

研究課題

研究課題/領域番号 21K20680
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

田尻 美緒  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任研究員 (80908575)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードスパイン形態可塑性 / 前頭葉 / ミクログリア / ノルアドレナリン
研究開始時の研究の概要

前頭葉は脳高次機能に重要とされ、興奮性シナプスを作る樹状突起スパインの形態が学習に伴い変化することがin vivo観察などで示されてきたが、具体的にどのような信号によりスパイン形態可塑性が起きるかは不明である。
申請者はこれまで成獣期マウスの前頭葉スライスにおいてミクログリアが活動依存的なスパイン可塑性誘発を抑制していることを見出してきた。本研究では、ミクログリアの下流で神経細胞のスパイン可塑性を抑制するシグナル路を明らかにすることを目的とする。さらに、このシグナル路が抑うつモデルでは増強し制御できなくなっている可能性を検証する。

研究成果の概要

成体マウスの大脳新皮質では、学習時に樹状突起スパインが構造的な可塑性を示す。しかし、新皮質における活動依存的なスパインの頭部増大をもたらす正確なシグナル伝達経路は不明なままである。本研究ではグルタミン酸の2光子アンケージングによるスパイクタイミング依存的可塑性プロトコルを用いて、マウスの内側前頭葉皮質の急性スライス錐体ニューロンの単一スパインにおける可塑性のシグナル伝達経路を調査した。結果、若年成体マウスにおいてノルアドレナリンがミクログリア-cAMP経路、TNF-αシグナルを介して活動依存的なスパイン増大を間接的に脱抑制している可能性を見出した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では成体マウス前頭葉においてノルアドレナリンがミクログリアを介して活動依存的なスパイン増大を間接的に脱抑制していることを見出し、この経路が抑うつモデルでは制御されなくなる可能性を示した。前頭葉においてはノルアドレナリンがミクログリアを介した細胞間伝達により可塑性を制御しているというのは意外であり、脳の学習モデルの理解に寄与する。またこの機序が発達期依存的であるということから臨界期などの研究への展開が、ミクログリアと各種病態との関連性が指摘されていることから疾患研究への展開が考えられ、本研究の影響は大きいといえる。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-10-22   更新日: 2024-01-30  

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