研究課題/領域番号 |
21K20694
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
井林 賢志 自治医科大学, 医学部, 講師 (90911892)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Olfaction / Olfactory processing / Intracranial EEG / Electrophysiology / ヒト嗅覚 / 頭蓋内脳波計測 / 嗅覚関連領野 / 匂い / ヒトの嗅覚情報処理 / 嗅覚情動連関 / 嗅覚言語連関 / 嗅覚認知 / 頭蓋内脳波 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト嗅覚認知に関わる脳領域の詳細な振舞いは多くの部分が未解明である。その理由として、①嗅覚関連野が他の知覚(聴覚や視覚)野に比べ解剖学的に広い範囲に存在する点、②嗅覚野が脳深部に位置し直接の信号計測が困難な点、③従来のfMRIなどの非侵襲的脳信号で解析するには時間分解能に限界がある点、等があげられる。本研究では、時間分解能の高い皮質脳波信号(ECoG)を用いて、ヒト嗅覚認知及び付随する高次脳機能を担う脳領域間の相関性や因果性を明らかにすることを目的とする。ECoGはてんかん焦点精査の際に留置される皮質電極を用いて計測できる希少な信号であり、研究成果は将来の嗅機能再建や疾患理解に寄与しうる。
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研究成果の概要 |
ヒト大脳において嗅覚認知に関わる領域の詳細な挙動と関連領域との連関は未解明である。本研究では、時間分解能の高い頭蓋内脳波信号(iEEG)を用いることで、ヒト嗅覚認知及び関連する高次脳機能を担う脳領域間の相関や各領域における匂い情報の符号化を明らかにすることを目的とした。本研究によって、頭蓋内電極留置下またはMRI環境下において使用が可能で、かつ複数の匂い刺激を呈示できる装置の作成に成功した。また、本装置を用いて匂い刺激呈示中の脳活動をfMRIならびにiEEGにて確認することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、今後のヒト嗅覚機能研究において、時間分解能の高い頭蓋内脳波を用いた手法が発展するための土台となるものである。大脳において匂い情報がどのように処理されているか、今後研究がさらに発展することで、嗅覚障害の機能再建や、病態解明の一端を担う可能性が広がる可能性がある。
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