研究課題/領域番号 |
21K20718
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0801:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 (2022) 大阪大学 (2021) |
研究代表者 |
民谷 繁幸 和歌山県立医科大学, 薬学部, 助教 (90908203)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Mycoplasma pneumoniae / 肺炎 / CARDS toxin / ワクチン / マイコプラズマ ニューモニエ / マイコプラズマ |
研究開始時の研究の概要 |
マイコプラズマ肺炎患者は、本邦において数百万人存在すると推定され、薬剤耐性菌の出現も相まって、ワクチン開発が急務である。しかし、マイコプラズマが上皮細胞に接着する分子機序、炎症惹起メカニズムなどが不明であり、ワクチン開発の障壁となっている。申請者はこれまで、マイコプラズマ由来外毒素であるCARDS toxinが、炎症因子として肺炎を誘発するのみならず、接着因子として、マイコプラズマの上皮細胞への接着にも寄与する可能性を先駆けて見出している。本研究では、CARDS toxinの炎症惹起メカニズムの解明、接着因子としての機能解明と共に、感染および炎症誘発の双方を抑制可能な新規ワクチンの開発を図る。
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研究成果の概要 |
本研究では、肺炎の主たる原因菌の1つであるMycoplasma pneumoniae(マイコプラズマ)の炎症惹起機序の解明および新規ワクチン開発を目的として検討を行った。その結果、マイコプラズマ由来外毒素であるCARDS toxinが、炎症因子として肺炎を誘発するのみならず、接着因子として、マイコプラズマの上皮細胞への接着にも寄与することを見出した。また、CARDS toxinが感染・炎症誘発の双方を抑制可能な新規ワクチン抗原として有用であることも明らかとしている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、マイコプラズマ感染時におけるCARDS toxinの新規機能を明らかとしており、今後のマイコプラズマ研究の礎になると思われる。また今後、新たな薬剤耐性マイコプラズマの出現が示唆されており、さらに治療薬の選択が困難になると予想される。そのため、感染そのものを予防するワクチンの開発が待望されているものの、未だその開発には至っていない。本研究は、新規治療薬・ワクチン開発に向けた基盤情報となり得ると期待される。
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