研究課題/領域番号 |
21K20736
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0801:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
山口 朋子 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 幹細胞制御プロジェクト, 研究員 (50580130)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | BBB / P-gp / iPS細胞 / P-糖タンパク |
研究開始時の研究の概要 |
脳には物質の脳内移行を制御する血液脳関門(BBB)が存在しているため、中枢神経疾患の多くは薬剤の効果が著しく低い。中枢神経疾患治療薬は、優れた脳内移行性を有する必要があるが、培養皿上で脳内移行性を評価可能な系がなかった。近年、ヒトiPS細胞からBBBが作製可能であることが報告されているが、薬物や化学物質の脳から血液中への排出に重要なトランスポーターであるP-gpの発現が低いことが大きな問題点であることが明らかとなった。そこで本研究では、BBBの発生過程において重要な役割を担う液性因子や転写因子等を作用させることで、P-gpを高発現するiPS細胞由来BBBの作製を試みる。
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研究成果の概要 |
中枢神経疾患治療薬の開発において、脳内移行性を包括するin vitro BBBモデルの開発が重要である。そのin vitro BBBモデルに搭載する細胞としてiPS細胞由来脳血管内皮細胞は有望である。但し、iPS細胞由来脳血管内皮細胞は、P-gpの発現が低いことが問題点として挙げられる。そこで本研究では、転写因子や低分子化合物などを利用してP-gpの発現を上昇させることを試みた。SOX18やWntシグナルを活性化させる低分子化合物をiPS細胞由来脳血管内皮細胞に作用させた結果、バリア機能を低下させることなくP-gpの発現を上昇させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、より生体に近い脳血管内皮細胞をiPS細胞から作成可能となれば、iPS細胞由来脳血管内皮細胞が中枢神経疾患治療薬の開発において有用なツールになることが期待される。
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