研究課題/領域番号 |
21K20753
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
栗山 裕子 群馬大学, 医学部附属病院, 医員 (80910588)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インターフェロン / 皮膚筋炎 / 全身性エリテマトーデス / レトロトランスポゾン / 自己免疫水疱症 / interferon / retrotransposon / dermatomyositis |
研究開始時の研究の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)や皮膚筋炎などの自己免疫疾患ではI型インターフェロン(IFN)が病態に関与する。I型IFNは通常ウイルス感染に応答して産生されるが、代表的レトロトランスポゾンである長鎖散在反復配列(LINE-1)もI型IFN産生を誘導する。自己免疫疾患のI型IFN発現上昇とLINE-1の関与とIFN経路活性メカニズムを明らかにする。本研究により自己免疫疾患の新たな初期病態形成機序を解明したい。
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研究成果の概要 |
皮膚筋炎、全身性エリテマトーデス、自己免疫性水疱症において、I型インターフェロン(IFN)とその産生に寄与するレトロトランスポゾンの発現と相関、IFN経路の下流のインターフェロン誘導遺伝子との相関を疾患毎に明らかにした。レトロトランスポゾンとI型IFNの協調発現が健常者から自己免疫疾患まで広く観察され、相互に制御されている可能性が示唆された。皮膚筋炎患者では、I型IFNの高発現がレトロトランスポゾンの高発現によって誘導されている可能性があり、SLEではSTAT1の異常高発現が特徴的であり、慢性的なIFN-γシグナルが関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
協調したレトロトランスポゾンとI型IFNの発現は健常から自己免疫疾患まで広くみられ、I型IFNの発現とレトロトランスポゾン発現は相互制御である可能性が示唆された。皮膚筋炎患者においてはI型IFN高発現がレトロトランスポゾンの発現亢進によって誘導されることが示唆され、LINE-1発現を抑える5Aza-CやIFN経路の下流を抑えるJAK-STAT経路に関わるpan-JAK阻害薬は有用である可能性があり、今後の治療薬の開発につながる結果である。
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