研究課題/領域番号 |
21K20774
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
川口 達也 鳥取大学, 医学部, プロジェクト研究員 (30881594)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | acute encephalopathy / Muse cell / cytokine-stome / 急性脳症 / サイトカインストーム / Muse細胞 / NOD/SCIDマウス |
研究開始時の研究の概要 |
急性脳症は主に小児において高熱を伴う痙攣や意識障害で発症し、高い死亡率や重篤な後遺症を残す疾患である。現在の医療では根治的な治療法は確立されていない。Muse細胞は多分化能をもち、傷害部位に集積し、自発的分化によって傷害を受けた細胞を置換・補充し修復する作用をもつ骨髄間葉系幹細胞である。本研究ではAEモデル動物に対するMuse細胞の治療効果を検討し、急性脳症の根治的な治療法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は急性脳症モデルマウスに対するMultilineage-differentiating stress-enduring (Muse)細胞の治療効果を検討する研究である。急性脳症モデルマウスにMuse細胞とnon-Muse細胞、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)のそれぞれを投与し、生存率、体重変化率、RT-PCRによるサイトカイン(IL-6, IL-10, TNFα)の定量を行い効果判定した。Muse投与群、non-Muse投与群とPBS投与群において生存率と抗炎症性サイトカインの定量で有意差を得た。Muse細胞が急性脳症の生存率改善とサイトカインの制御に有用であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急性脳症は主に小児において発症し、種々の感染症を契機に高熱に伴う痙攣重積、意識障害が生じ、高い死亡率を示す疾患である。 更に精神運動発達障害や難治性てんかんなどの重い後遺症を残すが、根治的な治療法は確立されておらず、医学的・社会的に大きな課題である。本研究ではMuse細胞が急性脳症の死亡率の改善や抗炎症サイトカインの増加に効果があることが示唆された。Muse細胞が急性脳症の新しい根治療法となれば、急性脳症による死亡率、重篤な後遺症を軽減できる可能性がある。
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