研究課題
研究活動スタート支援
住血吸虫症は、世界で2億人以上が罹患する”顧みられない熱帯病”である。病態の主体は体内に蓄積された虫卵であるため、幼虫の成長・産卵の制御は、病態の抑制と虫卵の伝播阻止に重要である。免疫応答が正常に機能しないマウスでは、住血吸虫の成長と産卵が阻害される。これは、住血吸虫が宿主免疫機構を利用し成長・産卵することを示唆する。本研究は、住血吸虫の成長・産卵を促す宿主免疫のinitiation factor の探索と機序の解明を目的とし、住血吸虫感染マウスモデルを用いて検討する。研究成果は住血吸虫を「成虫にさせない・産卵させない」ための画期的な知見となり、虫卵の伝播阻止につながる学術的基盤となる。
住血吸虫症の病態の主体は、体内に蓄積された虫卵であるため、幼虫の成長・産卵の制御は病態の抑制と伝播阻止に重要である。免疫応答が正常に機能しないマウスでは、住血吸虫の成長が阻害される。住血吸虫は宿主免疫機構を利用し成長・産卵することが示唆されるが、成長・産卵を促進するinitiation factor が存在するのか、いつ・どこで・どのように幼虫に影響を与えるのかは不明である。そこで本研究は、宿主の自然免疫細胞が住血吸虫の成長・産卵を促す initiation factor であるという仮説を住血吸虫感染マウスモデルを用いて検証する。R5年度は産休・育休を取得したため研究活動を中断した。そのため、当該年度における新たな研究実績はない。
4: 遅れている
2023年3月から2024年3月まで産休・育休を取得し研究活動を中断したため。
今後は、これまでに見出した、自然免疫細胞の動態及び生理活性物質産生能と住血吸虫の成長・産卵の相関性を探る。さらに、住血吸虫感染免疫不全マウスを用いたin vivo の免疫学的解析を中心に行い、特定した自然免疫細胞が産生する免疫因子の特性と住血吸虫の成長・産卵を制御する機序を明らかにしていく。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
Microbiology Spectrum
巻: 10 号: 5
10.1128/spectrum.01126-22
Parasitology International
巻: 83 ページ: 102346-102346
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Parasites & Vectors
巻: 14 号: 1 ページ: 70-70
10.1186/s13071-020-04561-w
120006959877