研究課題/領域番号 |
21K20804
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
真島 宏聡 広島大学, 医系科学研究科(医), 専門研究員 (90907057)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / がん免疫 / がん免疫療法 / 樹状細胞ワクチン / がんワクチン / 循環腫瘍細胞 / 循環主要細胞 / 3次元培養 / 樹状細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では肝細胞癌患者の末梢血中に存在する循環腫瘍細胞から樹立したオルガノイドをがん抗原として応用した、完全個別化がんワクチン療法の開発を目的とする。3次元培養により末梢血中の循環腫瘍細胞からオルガノイドを作成し、これを同じく患者末梢血中の単球から誘導した樹状細胞に貪食させることで、患者独自の多種多様ながん抗原を標的とした免疫応答を誘導可能な樹状細胞ワクチン療法を確立し、その治療効果及びメカニズムについて、in vitroならびにマウスを用いたin vivoモデルで解析する。
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研究成果の概要 |
肝細胞癌患者の末梢血中に存在する循環腫瘍細胞からオルガノイドを樹立し、そのオルガノイドを樹状細胞ワクチンのがん抗原として応用するがんワクチン療法の開発に取り組んでいる。我々は肝細胞癌の約8割に発現しているGlypican-3を標的とした循環腫瘍細胞の検出法をこれまでに確立しており、本研究においても引き続き多くの症例を集積し、肝細胞癌の予後因子として循環腫瘍細胞の有用性をより確たるものとしている。一方、循環腫瘍細胞の培養・増殖にはまだ至っておらず、今後は検出法・培養法を見直しオルガノイドの樹立を目指していきたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝細胞癌は根治的手術が達成されても再発する可能性が高い疾患であり、現在も再発リスクの評価方法や再発抑制のための新規治療の開発が求められている。本研究では患者末梢血中の循環腫瘍細胞の存在の有無が術後の生存率・再発率の予測に有用であることが示された。循環腫瘍細胞をがんワクチンに応用することができれば、個々の患者の現在の癌の性質に対応した新規がん治療の開発が期待され患者の予後改善に寄与できる可能性があるため、引続き研究に取り組んでいきたい。
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