研究課題/領域番号 |
21K20827
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐々木 謙 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (10907702)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 骨髄線維症 / 治療標的 / CAMK2G |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、骨髄線維症におけるCAMK2Gの治療標的としての可能性について、CAMK2Gノックアウトマウスを使用して確認するとともに、CAMK2Gノックアウトマウスを使用したRNAseqなどのトランスクリプトーム解析を行い、骨髄線維症におけるシグナル経路を明らかにする。また、シグナル経路を明らかにすることで、新規治療標的の探索も行うことができる。本研究は骨髄線維症の病態を明らかにすることができるのみならず、CAMK2GやCAMK2G以外の新規治療標的の探索を行うことが可能であり、難治性疾患である骨髄線維症患者に対し、利益をもたらすことができる可能性のある重要な研究である。
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研究成果の概要 |
本研究ではCAMK2Gノックアウトマウスを用いて、骨髄線維症におけるCAMK2Gの意義と治療標的としての可能性について検証を行った。野生型とCAMK2Gノックアウトマウスを用いて比較することによりCAMK2Gノックアウトによる生存延長がみられることが明らかになった。さらに詳細を調べるとまた脾腫の改善や白血球数の低下がみられ、骨髄線維症の症状の改善がみられた。このようにCAMK2Gのノックアウトにより骨髄線維症が改善することをin vivoで検証することができた。本研究は新規治療薬開発において意義のある研究であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではCAMK2Gノックアウトマウスを用いて、骨髄線維症におけるCAMK2Gの意義と治療標的としての可能性について検証を行った。骨髄線維症の治療には経口JAK2阻害剤が臨床において使用されている。症状改善効果を示すが、腫瘍細胞を排除はできないため治療効果限定的で予後不良である。また、長期投与による耐性化があり完治は見込めないことや、骨髄抑制などの副作用も問題となる。現在さまざまな方法で治療標的の同定、解析が行われているが、新規治療薬の開発は進んでおらず、本研究は新規治療薬開発において意義のある研究であると考えられる。
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