研究課題/領域番号 |
21K20840
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
西村 直 熊本大学, 病院, 特任助教 (90912311)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 多発性骨髄腫 / p97/VCP / ERストレス / multiple myeloma / ER-stress / small molecule inhibitor |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内酵素の一種であるp97/VCPは、タンパク質分解など細胞の維持に欠かせない様々な役割を担う。多発性骨髄腫 (以下骨髄腫)は高齢者を中心に発症する難治性血液がんの一種であり、現代でも治癒をもたらすことは困難である。骨髄腫細胞のタンパク分解を阻害することで細胞死を誘導できることが知られており、申請者は先行研究で新規に発見したp97/VCPの阻害薬であるOSSL_325096でp97/VCPの機能を阻害することで骨髄腫細胞のタンパク質分解を阻害し、細胞が死に至ることを見出した。本研究では、OSSL_325096のさらなる活性向上や、p97/VCPの機能解析を通して、新たな骨髄腫治療を開発する。
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研究成果の概要 |
新たに得られた知見として、骨髄腫細胞でのVCP阻害による1)オートファジー抑制作用及び、2)DNA傷害反応の誘導である。また、研究協力者である熊本大学薬学部の協力により、新たにOSSL_325096およびその誘導体合成を行い、20種類以上の新規化合物を得た。その中で、多発性骨髄腫細胞細胞株であるKMS-12PEに対して増殖阻害作用がある化合物が複数認められた。現在各々の化合物についての生理活性については解析中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、p97/VCPの骨髄腫細胞内での新たな役割が明らかになるとともに、p97/VCPを標的とした新規薬剤開発への足掛かりとなった。
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