研究課題/領域番号 |
21K20845
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
菅原 正貴 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (80906686)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 子宮頸癌 / HPV / HOXD9 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、転写因子HOXD9を標的とした子宮頸癌の新規治療を開発することであり、HOXD9を抑制する核酸医薬品の探索および高効率なドラッグデリバリーシステム(DDS)を検討する。また、既存薬ライブラリーを用いてHOXD9抑制剤のスクリーニングを行い、Drug Repositioningの可能性を検討する。 本研究により、有効な治療法のない再発子宮頸癌患者の治療に大きく貢献することが期待でき、さらに子宮頸癌のほか、HPV感染が発癌の原因とされている一部の肛門癌、中咽頭癌、陰茎癌などのHPV関連腫瘍の治療にも応用可能と考えられる。
|
研究成果の概要 |
転写因子HOXD9は、正常子宮頸部組織と比較し子宮頸癌組織において高発現しており、子宮頸癌の悪性化に深く関与している。今回我々は、HOXD9の発現を抑制するsiRNAおよび低分子化合物の探索を行い、子宮頸癌細胞株を用いて発現抑制および細胞増殖抑制効果を検証した。一部のsiRNA配列においてはHOXD9 mRNAの発現減少ならびに細胞増殖抑制効果が確認され、化合物XにおいてはHOXD9 mRNAは上昇したものの、HPV-E6/E7の発現減少と細胞増殖の抑制が確認された。今後、さらに詳細な解析を行うことで作用機序の解明を目指す。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により得られた知見は、転写因子HOXD9が子宮頸癌の治療標的となり得る可能性を示唆するものと考えられる。HPVは扁平上皮癌や通常型腺癌だけでなく小細胞癌や神経内分泌癌などの難治性子宮頸癌にも普遍的に検出されるほか、肛門癌の90%、中咽頭癌の50%、陰茎癌の60%においてもHPV感染が発癌の原因とされており、これらのHPV関連腫瘍の治療にも応用可能と考えられる。
|