研究課題/領域番号 |
21K20861
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
酒井 規裕 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (00911984)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | レンバチニブ / メダカ / エクソソーム / 分子標的薬 / マルチキナーゼ阻害薬 / 血管障害 / メダカモデル |
研究開始時の研究の概要 |
レンバチニブ(Lenvatinib;以下LEN)を含むマルチキナーゼ阻害剤は肝細胞癌の抗腫瘍治療として広く用いられている。一方で、これらの薬物は高血圧、手足症候群、肝機能低下といった副作用を引き起こすことが知られている。そこで本研究では、LEN投与メダカモデルの確立と副作用評価、メダカ、ヒト血清エクソソーム(細胞外小胞)分析により、副作用発症予測マーカーの確立、新たな治療法やモデルの確立を目指す。
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研究成果の概要 |
肝細胞癌の治療薬であるレンバチニブをメダカモデルに投与し、濃度依存性のレンバチニブの毒性が認められることを確認した。具体的には、濃度依存性に浮腫、体重増加が認められ、尾ひれの血管面積、血流速度も減少していた。また、ヒスチジンを同時に投与すると、尾ひれの血管面積や血流速度が保たれることを発見した。レンバチニブ投与前後のヒト血清のエクソソームをプロテオーム解析すると、投与前後で1/4以下となった蛋白 55蛋白(CXCL7 0.13倍、COL1A1 0.20倍など)4倍以上となった蛋白15蛋白(LMTK2(アポトーシス関連) 13.6倍、TGM3(表皮角化、毛髪形成) 10.0倍などが認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レンバチニブは肝細胞癌の全身化学療法として、その有効性から肝癌ガイドラインでも推奨されている標準治療のひとつである。いっぽうで、その副作用(手足症候群など)により継続が困難となる場合も多い。(日本人で手足症候群の発症率が高いという報告もされている。)そこで、レンバチニブを投与する際の副作用予測マーカーや、副作用予防薬を探索することで治療を受ける患者様の予後の延長やQOLの改善につなげていきたいと考え、本研究を開始した。
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